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〈北京オリンピック〉 朝鮮代表団が帰国 祖国と人民、在日同胞に、喜び与え続けたい

 【北京発=李東浩記者】8月24日に閉幕した北京オリンピック。パク・ヒョンスク、ホン・ウンジョン選手が金メダルを獲得した朝鮮選手団一行は26日午前、北京首都国際空港を発ち同日午後、無事帰国した。

 朝鮮選手らは、北京オリンピックを前に、こう誓い合っていたという。

 「金メダルをもって共和国創建60周年行事に参加しよう」

 パク・ヒョンスク選手は、ウエイトリフティング女子63キロ級で朝鮮選手団に今大会初の金メダルをもたらした。しかし、「実はパク選手はクリーン&ジャークの世界記録を挙げようと作戦を立てていた」と朝鮮ウエイトリフティング協会のキム・グァンドク書記長(50)は振り返る。3回目の試技で135キロを挙げ優勝したパク選手だが、2度の失敗がなければ143キロにチャレンジするつもりだった。キム書記長は「135キロしか挙げることができなかったのはコンディションの問題。準備できていたので、なおさら惜しい」と苦笑いを浮かべた。

 女子体操競技(跳馬)のホン・ウンジョン選手は今大会で、他国の選手らが公式大会で誰も成功していない難度7.2の跳躍を披露する予定だった。しかし決勝で優勝候補の中国選手が失敗したため、確実に金メダルを手にするため難度6.5の技に切り替えた。結果、跳馬の女王の座を手にした。朝鮮オリンピック委員会のある委員は「オリンピックを経験し、結果を出した。今後、トップの座を守っていくための自信が得られただろう」と指摘。当の本人は「今回の結果に満足することなく、引き続き上を目指していきたい」と話していた。

 朝鮮は過去最多136人の選手団を送り、11競技に63人の選手たちが出場した。

 柔道は、金メダルが期待された女子57キロ級のケ・スニ選手が早々と敗れたのが残念だったが、アン・グメ選手(女子52キロ級)が銀メダル、パク・チョルミン選手(男子66キロ級)、ウォン・オギム選手(女子63キロ級)が銅メダルを獲得するなど、朝鮮の力が世界トップレベルにあることを見せつけてくれた。

 また、朝鮮初の金メダルがうまれたウエイトリフティングでは、金、銅メダル(オ・ジョンエ選手、女子58キロ級)獲得のほか、男子でも若手選手が入賞するなど、今後に期待を持たせた。

 さらに、6つのメダルのうち5つを女子アスリートが獲得。他にもアーチェリー女子個人でクォン・ウンシル選手が4位、女子シンクロ高飛び込みでキム・ウンヒャン、チャ・グミ組が6位、女子マラソンでキム・グモク選手が12位に入るなど女子の健闘が光った。

 朝鮮オリンピック委員会は今後、2012年にロンドンで開催される第30回大会を目指し強化を図っていくという。そのためにも、東アジア競技大会をはじめとする総合競技大会で戦術、技術的な調整、準備を整えていくという。

 一方、ロンドン・オリンピックでは在日同胞アスリートの代表選出が期待される。委員会の関係者は男子サッカーでの在日同胞の活躍を例に挙げ、「代表選抜は競技記録に準ずる。もちろん競技記録により総連の選手が共和国国家代表選手に選出される可能性もある。ぜひ、がんばってもらいたい」とエールを送る。

 委員会は、体連からの祝電や朝青からの横断幕などたくさんの激励が届いたことについて、在日同胞の応援が朝鮮選手団の士気を一層高めてくれたと感謝した。

 「6つのメダルをもって9月の共和国創建行事に参加するが、これは総書記がわれわれ体育人に与えてくれた愛と配慮に比べれば、あまりにも小さな成果だ。今後、われわれはさらにたくさんの金メダルを獲得し、祖国と人民、そして在日同胞らに、喜びを与え続けていきたい」(カン・リョンギル朝鮮オリンピック委員会副書記長)

[朝鮮新報 2008.8.29]