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人民体育大会 在日の若手選手が活躍

ボクシングと新体操で銅

 平壌で行われている第11回人民体育大会のボクシング競技と新体操競技に3人の在日朝鮮人選手が参加した。ボクシング競技60キロ級(ライト級)に任成壎選手(朝鮮大学校職員)、64キロ級(ライトウェルター級)に尹成龍選手(朝鮮大学校体育学部3年)が、新体操競技には安成花選手(朝鮮大学校外国語学部1年)が参加し、尹選手と安選手(個人リボン種目)がそれぞれ3位に入賞した。選手たちは総連体育人代表団(団長=成斗嬉在日本朝鮮人体育連合会副会長)として4日から11日まで祖国を訪問した。

リボン種目で注目

安成花選手の演技

 平壌体育館で行われた新体操競技(6〜9日)に安選手は、平壌市、咸鏡南道、朝鮮体育大学、中央体育学院体育団をはじめとする6団体60人以上の選手とともに参加した。

 安選手が祖国で行われる大会に参加するのは昨年に続き2度目。昨年4月に平壌で行われた「太陽節慶祝全国体育祭典」の新体操競技に初参加し、ロープ種目で3位の成績を収めた。

 それから安選手は技術をさらに磨き今回の大会に臨んだ。祖国で安選手を指導しているキム・オクリョさん(53)は、安選手は演技構成が多様で、手具の扱いも上手だと評価する。国内の専門家も前途が有望な選手だと話す。

 安選手の指導監督である在日本朝鮮人新体操協会の韓錦女副会長兼理事長(48)は、在日同胞社会の新体操人口が多くない中での安選手の活躍は誇らしい出来事だと語る。

 安選手は「祖国で2年目の競技を行って、前途有望な選手が多いことを再確認した。これからも技術をさらに高めて祖国で行われる競技に引き続き参加したい」と述べた。

経験を新たな力に

任成壎選手(左)と尹成龍選手

 ボクシング競技(6〜8日)には11の体重クラスに22団体100人以上の選手が参加した。

 尹、任選手は、強い精神力と高い技術を発揮して祖国の選手たちと激しい攻防を繰り広げた。

 1勝1敗の成績で3位を獲得した尹選手は競技を振り返り、「強い相手だった。レベルが違った」と銅メダル獲得の喜びよりも、対戦選手との実力差を痛感していた。

 現在、朝鮮大学校ボクシング部の主将を務める尹選手は、今回の大会参加が自身の実力を向上させるうえで「良い経験になった」と話す。現在、同大学のボクシング部は関東大学リーグの3部にとどまっているが「今後2部、1部昇格に向けてさらに練習していきたい」と述べた。

 一方、任選手は「自分の力を十分に発揮できていたら、もう少し良い結果を残せた」と悔しさを口にした。

 東京朝高、朝鮮大学校でボクシング部に所属した任選手は現在、日本のボクシングチームに所属して選手生活を続けている。

 同大会への出場を前に、全日本アマチュアボクシング選手権大会の予選である東京都選手権大会で優勝した。

 任選手は「今回の大会では良い結果を残せなかったが、日本での競技に向けて準備していきたい」と話す。

 尹、任選手は、祖国滞在期間中、競技参加以外にも在日本朝鮮人ボクシング協会の李学宰会長の指導を受け訓練に励んだ。両選手は今回の大会で得た経験、祖国での訓練を通じて学んだことを今後の選手生活に生かしていきたいと決意を述べた。【平壌支局】

[朝鮮新報 2008.10.22]