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春・夏・秋・冬

 国内政治の混乱から関心をそらしたいのか。「拉致問題」がまたメディアで取り上げられている

▼「拉致議連」は1日、総会を開いて対朝鮮「制裁」措置の延長を求める決議を採択。中山恭子首相補佐官に手渡した。総務省は同日、改正放送法の施行にともないNHKに対して国際放送を「拉致問題」に留意して放送するよう要請した。与野党を問わず、朝・日関係を対話によって解決しようという意見が出ている中で、これに対抗する勢力が危機感を感じているのだろう

▼総務省の要請について、民放労連は声明を発表して撤回を求めた。声明は「明らかな政治介入であり、放送番組編集の自由を保障する放送法に違反する」と指摘。NHKの国際放送は日本政府によるプロパガンダの道具だという認識が世界に広まり、報道機関としての信用が失墜するとも

▼朝鮮のメディアを「プロパガンダの道具」呼ばわりしてきた日本当局とメディアが、「国益」をうんぬんしながら「北朝鮮バッシング」を展開する姿勢には呆れかえるばかりだ。在日朝鮮人の人権をさんざん踏みにじっておきながら、「北朝鮮の人権」をうんぬんするくらいだから、当然といえば当然か

▼米国の世論調査機関のギャラップ社は3月31日、米国の最大の「敵国」などに関する世論調査結果を発表。昨年18%だった朝鮮が9%に減少したそうだ。米国の世論は、6者会談の進展による朝米関係の前進を実感しているのだろう。日本当局とメディアにも、国際情勢の流れを冷静に見つめる姿勢を持ってもらいたいものだ。(国)

[朝鮮新報 2008.4.2]