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春・夏・秋・冬

 南朝鮮合同参謀本部議長の「北先制攻撃」発言を機に、朝鮮半島情勢が一気に緊張し始めた。概念的な話をしたにすぎないと、青瓦台などは火消しに大童だが、それならそれで、あまりにも幼稚すぎないかという指摘が身内からも出る始末だ。「火のないところに煙は立たない」である

▼この発言だけに止まらず、北南間の現状を無視し、ひいては日本の対北賠償までをベースにした「北の所得3000ドル」構想など、新大統領の一連の公約について「アマチュア政治家」と北側が一蹴するのも頷ける

▼9日投票の南朝鮮総選挙、比例代表候補者によるシンポジウムでもこれらの問題が取り上げられた。ハンナラ党を除く候補者たちは一様に「ハンナラ党が対決構図を意図的に作り上げている」と厳しく批判

▼とくに、6者会談の首席代表を務めてきた統合民主党の宋旻淳候補は「この間、関連諸国と協議してきた事を急に変えて北に対して核を放棄しろと言っている」と対応を非難し、民主労働党候補は「先制攻撃」発言について「ブッシュ政権すら放棄した強硬政策を生きかえらせようとしている」と質し、創造韓国党候補は「現在の状況を突破するには平和の基調を定着させなければならない」と強調した。選挙結果はどうあれ、国論二分の様相だ

▼しかし、こうした論議から見えてくるのは、北南はもうかつてのような対決時代に後戻りをしてはならないという事だろう。北側の厳しい口調の批判も、その根底にあるのは「わが民族同士」理念に戻れというものだ。李政権がどう応えるのか注視しよう。(哲)

[朝鮮新報 2008.4.7]