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春・夏・秋・冬

 本紙でたびたび紹介しているように、李大統領登場後、北のメディアは民族の間に確固と根付いた「わが民族同士」の理念、活発化し日常的な光景となった交流・協力の現実に顔を背け、外勢=米国追従へと舵を切り直した政権に対し、対決時代へと北南関係を逆戻りさせるものだと厳しい批判を続けている。そうした声は南内部からも止まらない

▼金大中政権時代、南側において首脳会談の実現、6.15共同宣言の発表に尽力し、平壌にも同行した林東源元統一部長官もその1人だ

▼先月末、ソウル市内で講演し、李政権が急に強調し始めた北南基本合意書(1991年採択)について「脱冷戦下、新しい南北関係の発展方向を模索し定立した綱領的な性格を帯びたものに過ぎない」との持論を展開。6.15宣言と10.4宣言は「実践宣言」であると、その堅持、実行を強く求め以下のように李政権の有り様を分析した

▼「新政府は3カ月が過ぎても『創造的実用』だとか『非核・開放・3000』だとか、大統領選挙時のスローガンを繰り返す一方で、総合的な戦略に基づいたビジョン、実用的な対北政策を示していない」。さらに続けて「米朝関係が進展する好機を活用できず、米国(ブッシュ政権)ですらも放棄したネオコンの『非核・開放』を前提条件にした非現実的な(対北)接近方法を踏襲している」。まさに的を射た指摘である

▼北南、海外の民間団体は今年、6.15宣言8周年記念行事を金剛山で開催する事で合意した。劇的に当局が参加できるのかどうか、李政権にかかっている。(哲)

[朝鮮新報 2008.6.2]