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春・夏・秋・冬

 考えても見れば、朝鮮戦争勃発(6月25日)から58年、その翌日の26日に6者会談第2段階措置が完了するとは、これも巡り合わせなのだろうか。いや、戦火を交えた朝米双方が敵対関係終結に向けて、象徴的な意味を込めてその日を選択したのだろうか(6月25日なら余りにも刺激的過ぎる?)

▼朝鮮側の申告内容を、6者会談の各側が検討して団長会議開催有無を決めるというが、セレモニーに過ぎない。この期に及んで日本が、南朝鮮が待ったをかけられるのか。ノーである。ブッシュ大統領の言明を白紙に戻せという事になる

▼今後は朝鮮側の核申告内容を検証して第3段階、つまり核兵器の問題へと進む。この領域は核保有国同士の話し合いとなり、非核保有国の日本などは踏み込む事ができない。非核保有国の核兵器関連情報へのアクセス、取得は核拡散防止条約の禁止条項だからだ。また忘れてならないのは、検証の対象になるのは朝鮮だけではないという事だ。米国の義務=「テロ支援国家」指定解除、「敵性国通商法」適用解除が言葉どおりに実施されたのかどうかも合わせて検証されなければならない。行動対行動原則なのである

▼このように、イロハ式に一つ一つの項目を点検していくと、「テロ支援国家」指定解除となる45日という期間に、日本の主張が反映されて何とかなるのではというのは幻想、目くらましの論法であろう

▼事態を直視すべきである。朝鮮は非核化への強い意思を表明し、米国も日本もそれを望んでいる。ならば難癖をつけずに前を見据え進むべきだ。(哲)

[朝鮮新報 2008.6.30]