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父親の子育て参加こそ

 「オレは家事育児なら何でもやるけれど、授乳だけはどうがんばっても男にはできないからその間は憂鬱になるんだ。先輩からは『女は(家事育児を)やればやるほどわがままになるからやめておけ』とも言われたけれど…」。結婚式で再会した同級生の言葉である。

 私が子育てを始めて1年半。首が据わり、寝返りをうち、はいはいからつかまり立ち、そして両足で歩き喋り…わが子のいろんな「ハジメテ」を目の当たりにし、ながら楽しい日々を過ごしているが、育児って決して楽しい事ばかりではないし一事が万事に思えたり一時が永遠に感じたりすることもたくさんある。

 そんな時、母親にとって「子育て支援」を一番してほしいのは公共機関やウェブサイトではなく、ともにわが子をこの世に送りだした父親のはず…

 幸い私が子育てに奮闘する傍には一緒に悪戦苦闘するアッパの姿があるが、いまだ多くの人の意識の中に「育児は女性の仕事」という考えが根強く残っているし、その端的な例が冒頭の言葉に表れていると思う。

 「育児」=「育人」、人を育てるのに母親の力だけでできるなんて「人」の存在をちっぽけに考えすぎている。父親の仕事はたくさん稼ぐ事だと言う意見もあるが、物質的に裕福になってもそれだけで人が育つとは限らないし、ここ数年の恐ろしい事件をみても理解できるはず。

 最後に冒頭の発言へのやはり同級生女子の反論を一つ。「男が何でも女の仕事だと思っているのはそう育てられたから。だから私は自分の息子に何でもやらせる!」(梁明順、会社員)

[朝鮮新報 2008.8.29]