勝利の信念を胸に団結した力で新年の愛族愛国事業で力強い前進を成し遂げましょう。

　在日同胞のみなさん！

　私たちは、祖国の歴史と総連の愛族愛国運動の道のり、同胞たちの生活で忘れることのできない意義深い出来事で彩られた昨年を感慨深く振り返り、かつてない切実な念願と希望を抱いて新年２００９年の元旦を迎えました。新年を迎え、すべての総連活動家と在日同胞たちにあたたかい祝賀のあいさつを送ります。

　昨年２００８年は、朝鮮民主主義人民共和国の建国６０周年を民族的慶事として記念し、金正日総書記の導きに沿って祖国の人民たちが建国の父である金日成主席の生誕１００周年となる２０１２年までに強盛大国の大門を開くための新たな総進軍を始めた歴史的な年でした。

　金正日総書記は、昨年初めから吹雪の道、酷暑季の強行軍路を歩みながら、荘厳な総進軍を陣頭で導き、人民の英雄的な気性と一心団結の威力により、全世界を驚嘆させる偉勲の塔を各地に立て、共和国建国節を勝利者の一大政治祝典として飾りました。

　総連でも日本当局が｢万景峰９２｣号の往来を遮断する中、活動家と同胞、青年学生ら５２４人が飛行機便で意義深い９月の祝日を祖国の人民たちと共に祝ったのをはじめ、２８４０余人が祖国を訪問し、創造と建設に沸き立つ現実の中でチュチェ朝鮮の威容と洋々たる未来像を直接目撃し、大きな感激と確信を胸に帰ってきました。

　私たち総連と在日同胞たちも、日本で共和国建国６０周年を同胞大祝典で誇らしく記念しました。

　昨年９月２１日｢栄える祖国！同胞の幸せ！｣というタイトルのもと、東京をはじめとする関東地方の老若男女２万余人の同胞たちが集まった｢共和国建国６０周年在日同胞大祝典｣をはじめ、北海道から九州にいたるすべての地域で行われた慶祝行事は６０年間、共和国国旗を高く掲げ愛族愛国の一路を歩んできた総連と在日同胞たちの勝利の歴史と団結の姿を誇示しました。

　２００８年はまさに、金日成主席が創建し金正日総書記が輝かしい明日へと導く共和国の繁栄に、同胞と後代の今日の価値ある生と明日の生きがいに満ちた幸福があるという、祖国に対する熱い愛情と民族的自負心、喜びと信念に満ちた年として、総連と愛族愛国運動の歴史に末永く記録されることでしょう。

　昨年は、総連活動家と同胞熱誠者たちが｢トンポアイネット拡大２１｣を力強く推し進め、同胞社会で民族圏を守り広げていくうえで、革新的な成果をあげた誇らしい年でした。

　５月３１日と６月１日に行われた｢『トンポアイネット拡大２１』中央熱誠者大会｣は、同胞たちのために献身した革新者たちの貴重な成果と模範創造の経験を、参加者たちに自負の笑みと感激の涙とともに伝えました。

　中央熱誠者大会を機に、日本各地の総連活動家と熱誠者たちは、｢訪ねよう、奉仕しよう、広げよう同胞民族圏｣というスローガンを高く掲げて力強く決起し、民族教育を受けた新しい世代の同胞だけでなく民団同胞や日本国籍の同胞たちも訪ね、同胞愛と団結の紐帯を強め拡大しました。

　新しい世代の同胞が中心となって朝鮮学校支援運動が活発に行われ、各地で行われた各種の文芸スポーツサークルと文化スポーツ行事も、多くの同胞たちの参加のもと、民族的趣向があふれるものとなりました。

　金剛山歌劇団の公演は、日本の右翼反動の妨害をはねのけて３０地方で５万８０００余人を動員したほか、１２月９日には日本の管弦楽団との協演で｢朝鮮音楽の夕べ｣が行われ、同胞と日本市民、外国人士たちに大絶賛されたことも新たな誇りとなりました。

　兵庫・西宮、東大阪南、東京・足立などの支部で同胞高齢者の福祉施設をより立派に設けたのをはじめ、同胞のニーズと悩みを解決する生活奉仕、福祉活動と｢子育て支援金｣制度の実施なども同胞と後代の幸福のために献身する真の奉仕者、同胞団体としての総連の姿をよりよく示し、同胞の支持と歓迎を受けました。

　昨年はまた、日本当局と右翼反動の総連と同胞たちに対する悪らつな弾圧策動と権利侵害行為をことごとくはねのけた、たたかいの年でした。

　国際的に孤立していった日本当局は、総連に対する弾圧を共和国敵視政策の手段とする卑劣な政治的企図を露骨に表し、その動きは麻生政権発足後、よりひどくなりました。

　日本当局は｢税理士法違反｣容疑という不当な口実で警察機動隊を大挙動員し、新宿商工会と総連支部だけでなく何の関連もない商工連合会と東京都商工会まで強制捜索し、職員と同胞を逮捕する暴挙を強行しました。

　私たちはその都度、民族的怒りを胸に記者会見や抗議糾弾集会、街頭宣伝と日本当局に対する抗議要請活動を力強く展開して日本当局の政治的企図と弾圧を内外に暴露し、徹底的に排撃するたたかいを繰り広げました。

　このように、昨年は活動家と同胞たちが高い愛族愛国の精神と団結した力で総連組織と同胞たちの生活と権利を守り、祖国の統一、繁栄のため、朝・日親善と国際連帯の強化のためにも貢献した、たたかいの歩みを刻む忘れられない年でした。

　同胞のみなさん。

　新年２００９年は、金正日総書記の賢明な導きにより朝米関係と祖国統一偉業、強盛大国の大門を開くための総進軍で、大きな変化と発展が成し遂げられる画期的な勝利と飛躍の年となるでしょう。

　民族史と時代の滔々とした流れは、総連事業と同胞生活の前途に新たな展望を開いてくれています。

　その一方で、私たちが暮らす日本の環境は、過去に類を見ないほど厳しいものになっています。

　日本反動による反共和国、反総連、朝鮮人排他は、彼らが孤立し窮地に追い込まれるほどさらに凶悪なものとなっており、南朝鮮の李明博政権に盲従する民団中央が国家情報院の指示のもと、過去の軍事ファッショ独裁時代のような悪らつな情報政治を在日同胞社会に引き入れようと分別なく行動しています。

　のみならず、世界的な経済危機と日本経済の不況、民族的差別と迫害、同胞分裂策動まで行われている中、同胞の生活と企業経営において３重、４重の困難と不安、気苦労はとても大きいものです。

　このような時ほど同胞たちの切実な念願と志向は、たとえ日本で暮らしても団結した力によって困難を克服し、民族的尊厳と権利を堂々と持ち、生活の安定と後代の幸福をはかり、統一し繁栄する祖国の明日を早めることに貢献していこうというものになるのではないでしょうか。

　異国で苦労する同胞を片時も忘れずに心を砕く金正日総書記は、｢私は、常に総連のすべての活動家が同胞の中に深く入り、彼らと苦楽を共にする同胞たちの真の忠僕になることを望んでいます｣と語っています。

　総連は、金正日総書記が望むように、同胞たちの切実な念願と志向を深く受け止め、新年２００９年を何よりもすべての活動家たちが同胞の中に徹底的に入り、同胞のために働く献身の年にすることをかたく誓っています。

　活動家たちは、さらに多くの同胞たちを訪問し、同胞たちの声に耳を傾け、同胞たちの要求ともどかしく思う問題を正確に深く把握し、心と志と力を合わせ、困難に打ち勝っていきます。

　過ぎ去った長い歳月、総連事業の道のりと同胞の生活には試練と難関がたくさんありました。

　それにことごとく打ち勝ってきた歴史は、同胞たちが愛族愛国偉業の正当性を確信し、勝利の信念を胸に団結して進んでいくところに、いかなる試練も反動の弾圧も妨げることのできない、限りない力の源があるということを雄弁に物語っています。

　総連は、総書記の賢明な導きによって強盛大国建設へと躍動する祖国のニュースや日本各地の総連組織の力強い活動のニュースを、朝鮮新報と講演、解説などの宣伝広報活動を通じて適宜に広く同胞たちに知らせ、同胞たちがいつも新たな力と勇気にあふれ団結できるよう、力を注いでいきます。

　また困難が重なる時ほど、民族芸術やスポーツ活動を新しい世代をはじめとするより広範な同胞たちの参加のもと盛大に行うことによって、同胞社会がいつ、どこでも民族愛、同胞愛にあふれた仲睦まじい団結の雰囲気に包まれるようにします。

　とくに、同胞高齢者のための福祉事業と同胞たちの生活と企業経営の悩みとニーズを相互扶助の精神によって解決するうえで、活動家が高い献身的情熱を傾け責任を尽くせるようにし、そのための｢器｣などの数をさらに増やし、総連同胞や民団同胞、日本国籍の同胞も積極的に網羅して同じ血筋を持つ同胞として誠実に奉仕していきます。

　｢トンポアイネット拡大２１｣は、活動家と熱誠者を総動員して支部と分会、団体組織の活力をさらに高め、同胞たちの中に入り同胞たちと智恵と力を合わせて民族圏を固守拡大して生活と権利を守り、後代の幸福を築いていくための運動です。

　｢トンポアイネット拡大２１｣の拡大、発展に愛族愛国事業のたゆみない前進と新たな飛の前途があります。

　私は、各界各層の同胞たち、とくに新しい世紀の同胞社会と愛族愛国偉業の主役である新しい世代のすべての同胞たちが、新年に｢トンポアイネット拡大２１｣に力強く合流することを強く訴えます。

　すべての活動家が、この運動の先駆者としての使命感と同胞と後代の前に負った責任を胸に、栄誉ある任務を立派に成し遂げることを信じています。

　そして、新年２００９年を祖国の強盛繁栄と統一偉業の勝利に特色ある貢献をし、日本人民との国際的親善と連帯運動をさらに発展させ、在日同胞たちの希望に満ち溢れた前途を開拓していく力強い前進の年として輝かせていきましょう。

　私は、世紀と世代を継いでただひたすら愛族愛国の一路を歩んできた総連活動家と熱誠者、すべての在日同胞が、新年の活動においてより大きな成果を成し遂げることを確信し、みなさんの健康と家庭の幸福を祈念します。

在日本朝鮮人総連合会中央常任委員会議長

徐萬述

２００９年１月１日 

［朝鮮新報 2009.1.5］