top_rogo.gif (16396 bytes)

尊重し合ってこそ

 格闘家の朴光哲選手がプロ修斗の公式戦に出場した。環太平洋ウェルター級初代王者の朴選手と、現王者で世界ランク1位の選手とのハイレベルな新旧王者対決に会場は沸いた。

 総合格闘技は打撃、投げ、関節・締め技など多彩な攻撃が認められており、相手を掴んで倒し体の上に乗っかり打撃や関節・締め技を加えることもできる。仰向けの相手の胴体にまたがるマウントポジションからパンチの連打を浴びせることも有効で、顔面が腫れ上がり出血し、ときには骨折や失神することもある。

 格闘技を敬遠する人もいるが、選手たちは一度たたかいを終えると「痛い」「怖い」と思われがちなリング上の姿とは正反対の姿を見せる。試合が終われば互いに健闘を称え合う。強い選手ほど気さくで人情味があり礼儀正しいもの。冒頭の両者も試合後の控え室で、さわやかにあいさつを交わしていた。

 総合格闘技の草分けである修斗は、とくに詳密なルールと厳格なジャッジの下で競技が行われており、何よりも選手たちが互いを尊重し合って試合を盛り上げている。ここに人気の秘訣がある。

 プロであるがゆえ、ときには奇抜なパフォーマンスがあってもよいが、ルールや礼儀を重んじるからこそ輝くものだ。

 「自由」や「民主主義」の名の下に、自分に従わない相手を毛嫌いし、ことごとく踏みつけてきた米国の一時代が終わった。「チェンジ」を合言葉にしてきた新政権。すべての国、民族、人種を尊重し、国際的なルールに則った国に「チェンジ」することを願う。(泰)

[朝鮮新報 2009.1.27]