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「小さな家族」

 巷を賑わす「おバカブーム」の勢いそのままに(?)、国会で漢字の読み書き問答があった。前代未聞、流行り言葉で言うなら「未曾有」の出来事だ。

 社会学に「ピーターの法則」というのがある。それによれば、成果主義の行き届いた官僚組織では、それぞれが、「器量の限界」まで出世し、各ポストがその職責に対して無能な者によって占められるようになるという。つまり、「無能になるまで出世する」。したがってそれ以上は、上がることも、下がることも出来なくなる。官僚組織は評価のままならない、極わずかな人材のみによって運営されているというのだから、なんという皮肉か。

 あくまで、法則なので崩れることはあるものの、身の回りでおきないように善処しなくてはいけない、政治をする人が「制裁」と「宣戦布告」の差も理解できないようでは、この一年を過度に楽観視することは禁物−そんな重い気持ちを晴らしてくれたのが同胞新年会の取材だった。

 3年前に夫を亡くした84歳になるという同胞女性に、94歳になるという同胞男性が語りかけた。

 「支部に来ればみんながいるから元気になれるね」「僕より若いから、今日から妹だ」と。

 同胞社会があって生まれた、新しい小さな家族。まさに同胞愛。

 法則では計れない社会、組織がそこにあった。眼前にはいないが、たくさんいるだろう「弟」「妹」のために尽力せねばと胸に刻む。(丘)

[朝鮮新報 2009.2.2]