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一通のメール

 数日前、居住地域の日校在学朝鮮人学生会(学生会)の子から、一通の長文メールが届いた。

 そこには、2月20〜22日に行われた学生会中央ウインタースクール(東日本)に参加し、他地域との交流のなかで多くの収穫を得たこと、3月26日に開かれる東京学生会の文化公演を機に、地域での活動を正常化させたいという新たな意気込みがつづられていた。

 何度もメールを読み返してしまった。

 諸事情により、地域での学生会の活動が停滞しているさ中のことだったので、驚きと喜びで幾分、胸が高鳴った。

 「なぜ自分は朝鮮人なのか」「なぜ日本で生まれ育ったのか」などと悩み、葛藤する学生たち。同じ境遇の学生たちと討論し、思いを分かち合い、考えをめぐらした末の答えなのだろう。

 中高生といえば、勉強や部活のほか、遊びやおしゃれなどに時間を費やしたい年頃。けれども、その時間を削り、学生会の活動に励み、その意義を見出そうという、けな気さに心が打たれる。

 さっそく、彼女と会う約束をした。久しぶりに会う彼女は、どんな表情をしているだろうか。

 すでに公演に向け、練習にも励んでいるという。民族衣装を身にまとい、朝鮮の歌や踊り、チャンダンを奏でる彼らの姿は、毎回、多くの感動を与えてくれる。

 今年はどんな舞台が繰り広げられるのか、今から楽しみだ。

 よし、これから地域の学生たちを支えられるよう一役買おう。(裕)

[朝鮮新報 2009.3.2]