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第14回大阪学生会文化公演「ともに開こう、僕たちの扉!」 「一番の喜びは出会い」

合唱「心の扉を開いて」で公演は成功裏に幕を閉じた

 第14回大阪学生会文化公演「ともに開こう、僕たちの扉!」(主催=同実行委、後援=大阪府教育委員会、大阪市教育委員会)が20日、飛鳥人権文化センターで行われ、同胞や日本の友人と教師ら約400人が観覧した。京都や兵庫から駆けつけた同胞も多数いた。

 出演者たちは日本の高校、中学に在学する学生会のメンバーで、学生会の活動を通して培った民族の自覚と誇りを持ち、朝鮮人として胸を張って生きていく強い決意を舞台上で表現した。

 オープニングは民族打楽器の演奏「サムルノリ」。11人の出演者が息の合ったパフォーマンスを披露し、2カ月に及ぶ練習の成果を披露した。

 続いて舞踊「寺堂の舞」、学生会OB・OGによる重唱「手をつなごう」のほか、大阪朝鮮高級学校生徒たちも友情出演した。学生会OB・OGが歌った「手をつなごう」は2年前に行われた前回公演のテーマソングである。

 創作劇「ともに開こう、僕たちの扉!」は、学生会の日々の活動を背景にあらゆる小ネタを盛り込みつつ、「朝鮮人として生まれたことが嫌でしょうがなかった」という過去とその葛藤を描くことで、「朝鮮人としての扉を開こう」という今回の公演テーマに迫った。とくに、「朝鮮人として逃げながら生きるのか」「偽って生きるより堂々と生きたい」という、まっすぐな言葉が観覧者たちの胸を打った。

 劇中、出演者たちは、学生会は地域同胞社会に入るための最初の扉だったと振り返りながら、祖国と民族を愛するための扉を、同胞社会を守っていくための扉を、ともに開いていこうと訴えた。最後に合唱「心の扉を開いて」で公演は成功裏に幕を閉じた。

 創作劇に出演した呉桃子さん(高1、東阿学生会)と尹美雪さん(高1、東大阪北学生会)の出会いは昨年のサマースクールだ。もし出会えていなかったら創作劇に出演することはなかったとともに話す。「たくさんのトンム(友だち)と出会えたことが学生会活動の一番の喜び」ともいう。

 呉桃子さんは、トンムの存在を知らず一人悩む人たちはまだたくさんいるはずと述べながら、「意地を張るのでも隠すのでもなく、朝鮮人だと自覚していない人も多いと思う。恥ずかしいことじゃない、胸を張って生きていけると伝えたい」と話す。尹美雪さんも、「文化公演や学生会の活動のおかげで後悔のない毎日を送っている。トンムたちと明るい未来への扉を開いていきたい」と語った。

 学生会のメンバーにとって「兄」であり「姉」である大阪の朝青員たちは、これからも民族の心を養う学生会活動を積極的に応援していきたいと話している。(鄭尚丘記者)

[朝鮮新報 2009.3.25]