生活密着で「豊かなトンポネット」を

　NPO法人「八尾柏原コリアントンポネット（昨年１２月２４日認可取得、今年１月６日登記完了、略称＝KT−Net）」設立祝賀会が３月１９日、八尾柏原同胞会館で行われた。祝賀会には、地域同胞と八尾市教育長、浦宗二・前八尾市議、「憲法を生かす会」、NPO法人「やお市民活動ネットワーク」などの市民団体代表ら約５０人が参加した。

　「KT−Net」では今後、在日コリアン同胞の生活に密着したネットワークを構築し、約６０００人の在日コリアンが住んでいる八尾柏原地域を拠点に、このネットワークの拡大を目指す。

「呼びかけ、声かけ」

金学才理事長は、豊かに生きる時代をリードしていきたいと語った

　祝賀会では、金学才理事長（総連八尾柏原支部委員長）が報告をした。

　理事長は、広範なコリアン同胞ネットワーク構築に向けて、「交流・情報発信」「同胞生活相談・福祉」「民族文化の継承発展・民族教育支援」「地域社会貢献」の４大コンテンツを掲げ「KT−Net」を運営していくと述べ、多彩なアイデアを集めるためにも、「呼びかけ、声かけ、話しかけ」が重要だと強調した。その上で、大阪全域、そして日本各地に「八尾発」の交流するマダン（場）を設けることで、生活レベルでの様々な問題解決のための知恵と力を集結し相互扶助の精神で在日同胞が代を継ぎ楽しく、豊かに生きる時代をリードしていきたいと語った。

　続いて、NPO法人「東大阪コリアサポートセンターアイ」をはじめとする大阪各地のNPO法人、市議会議員、デイハウスなどから届いた祝電が紹介された。

　康勲副理事長（支部副委員長）が乾杯の音頭をとった。
　

「KT−Net」の理事たち

　祝賀会では、大阪朝鮮歌舞団が公演をした。

　最後に、邢盛男副理事長（地域商工会副会長）が閉会のあいさつをした。

　「KT−Net」では今後、大阪コリア法律相談センターとの共催で、「同胞生活法律無料相談の日」（４月２５日、八尾柏原同胞会館）を行う。５月１５日には「朝鮮音楽の夕べ」への優待事業も計画している。各種情報は、地域の情報誌を一新して創刊された「KT−Netセパラム（新しい風）」で月１回配信される。

　関係者たちは、「八尾発、楽しく豊かな在日コリアントンポネットワークを広げよう！」を合言葉に、まずは地域貢献に尽力していくことを誓った。（鄭尚丘記者）

［朝鮮新報 2009.4.6］