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傲慢な二重基準

 露骨なダブルスタンダード(2重基準)に基づいた日本の朝鮮バッシングにはうんざり。人工衛星「光明星2号」の打ち上げから約2カ月が経った今の心境だ。

 「人工衛星打ち上げ技術は弾道ミサイル技術に転用可能である。したがって朝鮮が打ち上げたのは人工衛星であってもミサイルであってもミサイルである。朝鮮のミサイル発射は許せない。」このような論理がメディアを通じて流布され、世論の多くがこれに何の疑いも抱かないことにがく然とする。

 この論法を別の問題に適用してみよう。例えば、包丁と料理人の関係に。

 「包丁の鋭い切れ味は殺人の凶器として利用可能である。したがって料理人が包丁技術を磨いたのは料理のためだとしても殺人のためだとしても殺人のためである。料理人は包丁を持っている。だから罪人だ。」

 大ざっぱだが、日本の言っていることはこれと本質的には変わりない。

 一方で、南朝鮮の人工衛星については、「南朝鮮が発射するのは人工衛星なので人工衛星である。何の問題もない」と対応が180度変わる。

 偏見と敵意に満ちたバッシングの根底には朝鮮に対する蔑視がある。

 「朝鮮が発射した物体はミサイルである。なぜなら、朝鮮が発射したからであり、われわれがミサイルと呼ぶからである」。衛星打ち上げに対する説明責任を強要しておきながら、それをまともに聞こうともしない。こんなことがまかり通っていいのか。(相)

[朝鮮新報 2009.5.26]