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平壌の恋愛事情

 朝鮮逓信会社とエジプトのオラスコム・テレコム社との提携によって、昨年末から朝鮮で第3世代移動通信(プリペイド方式を採用)の普及が始まった。携帯電話を片手に街中を闊歩する人の姿はもはや平壌の日常風景となった。店頭では人気機種が品薄になるなどの盛況ぶりだ。

 携帯電話の普及によって生活やビジネスなどで生じる変化もさることながら、若者たちの恋愛事情も以前とは変わってきているようだ。

 ある女性は、交際を始めてから2カ月になる男性がいる。出会いは携帯電話の販売店。加入窓口にできた長蛇の列で前後に並んだことがきっかけだ。

 「話してみると出身大学、学部が同じで、帰り道に番号を交換した」。それからほぼ毎日連絡をとっている。

 一人っ子の彼女の家族は、「交際相手についてもうるさい」という。これまで家に異性から電話がかかってくると取り次いでもらえないこともあったが、今回は携帯で連絡をとっているため、「まだバレていない」そうだ。「半年経ったら家族に紹介しようかな」とはにかむ。

 気軽に連絡をとれるようになった反面、小さなトラブルも多い。「デートの途中に職場から電話がかかってきて中止になることもある」とため息をつく。

 別の女性は最近、ある男性とメールのやりとりを始めた。まだ会ったことはない。「会うかどうかはわからないが、とりあえず続けてみる」とのこと。新たな恋愛環境の到来に心躍る一方で、気になるのは無料通話の残高だそうだ。(陽)

[朝鮮新報 2009.7.13]