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各地で朝鮮人犠牲者を追悼 真の友好と平和を願い

長崎原爆犠牲者追悼会

長崎原爆朝鮮人犠牲者追悼碑に献花する参列者

 2009年長崎原爆朝鮮人犠牲者追悼早朝集会(長崎朝鮮人の人権を守る会主催)が9日、長崎市松山町の爆心地公園内にある朝鮮人追悼碑の前で行われ、同胞、日本人ら約250人が参列した。

 集会では、参加者全員が黙祷を捧げた後、朝鮮人被爆者協会や各平和団体の花輪や花飾りが慰霊碑に捧げられた。続いて、総連長崎県本部の金清吉委員長、韓国原爆被爆者協会の郭貴勲名誉会長、中国武漢空爆被害者協会会長があいさつし、長崎市長の追悼の辞が読み上げられた。

 金清吉委員長は、原爆投下後の負傷者救護活動の過程でも民族差別があり、助かる命を助けられなかった無念さを訴え、朝鮮在住被爆者たちが今日まで何ら援護を受けられずにいる現状に言及。日本の民族差別政策が在日朝鮮人弾圧として続いていると非難しながら、民族差別を撤廃させるための運動への支援を呼びかけた。

 集会では、韓国原爆被害者2世会の李太宰会長が朝鮮の民族楽器テピリで「アリラン」「故郷の春」を演奏し犠牲者を追悼した。

 また、長崎朝鮮人の人権を守る会代表の高實康稔・長崎大学名誉教授が集会メッセージを読み上げ、過去の清算と国交正常化の促進、在日朝鮮人に対する人権侵害の中止、朝鮮在住被爆者の援護などを日本政府に要求した。

 一方、同日、長崎市の主催で平和公園で行われた平和祈念式典に総連代表らが民族衣装を着て参列し、原爆犠牲者に献花した。【長崎支局】

足尾強制連行犠牲者追悼会

追悼の辞を述べる栃木初中の生徒たち

 2009年「在日朝鮮人歴史・人権週間」の賛同企画である足尾朝鮮人強制連行犠牲者追悼式(主催=日朝友好栃木県民の会、栃木県朝鮮人強制連行真相調査団)が8日、栃木県日光市足尾の専念寺で行われ、同胞、日本人ら約60人が参列した。

 主催者を代表し、県民の会の添田包子副会長(朝鮮女性と連帯する栃木婦人の会会長)があいさつをした。添田副会長は、日本は過去の清算をせず朝鮮への圧力を強めており、在日朝鮮人弾圧や人権侵害が広がっていると指摘。情勢の変化を自らの立場でしっかり捉え運動を展開していこうと訴えた。

 連帯のあいさつをした総連栃木県本部の崔朝雄委員長は、相互平等、信頼の原則で朝鮮半島とアジアの平和と安全を築き、真の友好親善を願い新たな未来を切り開こうとする日本人士たちの活動に敬意を表し、強制連行の真相調査と追悼碑の建立、朝・日国交正常化促進のためさらに前進しようと呼びかけた。

 追悼会では来ひんのあいさつ、日光市長のメッセージ紹介に続いて、栃木朝鮮初中級学校の生徒たちが追悼の辞を述べた。参列者たちは一人ずつ焼香し犠牲者を追悼した。

 参加者たちは、犠牲者である朴聖守氏の遺骨が安置されている蓮慶寺に移動し、献花、焼香した。また、神子内川辺で交流会を開き、それぞれ自己紹介と活動報告を行った。【栃木支局】

[朝鮮新報 2009.8.24]