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「夏のコリアン医療・福祉セミナー2009」 同胞医療人同士の交流深める

 「夏のコリアン医療・福祉セミナー2009〜若手医療人と医療・福祉系学生による全国交流会」(主催=セミナー共同実行委員会)が8月22〜23日、東京・代々木の日本青年館で行われた。新しい世代の同胞医療人と朝鮮学校の保健担当教員、医療・福祉系を専攻する学生たち90余人が参加した。

 在日本朝鮮人医学協会(医協)東日本本部の朴潤賢会長が実行委員会を代表し、開会式であいさつを行った。朴会長は、セミナーの趣旨と内容について触れながら、セミナーが新しい世代の医療人と医療・福祉系学生たちにとって民族的なつながりをより拡大し、医協が行っている同胞医療奉仕活動をさらに活性化させるための貴重な場になることを願うと述べた。

セミナーには90余人が参加した

 続いて、「ウリ学校保健活動への取り組みと参画」というテーマでシンポジウムが行われた。

 シンポジウムではまず、報告者たちがそれぞれ発言し、中央学校保健委員会の活動経緯と全般的な内容、医協が行っている学校保健活動について紹介した。中でも、兵庫、大阪、京都の医協会員たちがチームを作って行っている学校保健授業に関する実践的な経験は、参加者たちに深い印象を与えた。

 報告に続いて行われた補助発言と討論では、医協会員と保健担当教員たちが保健事業に対する見解と実情について発言。朝鮮学校での保健事業を円滑に進めるために医協に提案すべき事業に関する言及もあった。

 シンポジウム終了後、医科、看護、介護分科、リハビリの各分野に分かれて進路座談会が行われ、学生たちの進路や悩みについて話し合われた。

 初日目の夜には、交流会として東京湾クルーズが行われ、参加者たちは交流を深めた。

 2日目には特別講演が行われた。

 手稲渓仁会病院・消化器科内科医で医協東日本本部の姜貞憲・常任理事が講師として出演し、在日同胞は日本社会において差別の対象とされてきたが、能動的な視野から見れば同胞医療人の活躍の舞台は決して狭くはないと指摘。祖国への支援や国際交流、在外同胞との交流、同胞医療奉仕活動などは同胞医療人にしかできないことであり、日本の医療現場に埋もれることがあっても朝鮮民族の魂を忘れることなく、常に同胞社会や祖国に貢献できる準備をしなければならないと強調した。

 特別講演に続き、医協ガイダンスと同胞医療機関説明会が行われた。

 医協ガイダンスでは京都支部の朴錫勇副会長が医協に関する全般的な説明を行い、活動に積極的に参加することを訴えた。同胞医療機関説明会では、あさひ病院が紹介された。

 今年で4回目となったセミナーは、新しい世代の医療人たちが日本という複雑な社会環境の中でも民族の魂を失うことなく、同胞社会に貢献する医療人としての決意を新たにする場となった。

 また、同胞医療人同士が全国的なレベルで交流を深め拡大する場になった他、各地で医協が行っている新しい世代の同胞医療人との事業をさらに推し進める空間としても定着した。

 共同実行委員会では来年8月、東海地方でセミナーを開くことに合意した。【医協事務局】

[朝鮮新報 2009.9.2]