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「イオ」

 先月18日、朝青東京都本部が主催した行事「イオ(継ぐの意)」に参加した。会では、1世たちの声を編集した記録映画、在日同胞の歴史をふり返った公演、最後にパネルディスカッションが行われ、各分野で活躍する4人が在日朝鮮人としてどのように生きていくのかについて論議し合った。1世の受難の歴史、在日同胞社会を築き、発展させてきた事実を知ると同時に、その思いを継いでいく次世代の役割についてあらためて考えさせられたイベントだった。

 他方で先日、友人の結婚式に参加した。20代も後半に差しかかると、たくさんの結婚式に招待されるようになる。その形式もさまざま。どれもこれも印象的な式だった。キレイな衣装に身を包み、キラキラ輝く幸せそうな友人らの笑顔を見るだけで、胸がいっぱいになる。

 結婚式に参加しながら、ふと、「イオ」のパネルディスカッション中の、あるパネラーの一言が思い出された。

 「みんな、民族結婚しよう−」

 当然のことのように思っていたが、年々、「国際結婚」は増えている。種々の事情から、「民族結婚」は決して簡単なことではなくなってきている。

 1、2世の思いを受け継ぎ、豊かな在日同胞社会を築くためには、「民族結婚」は要である。なぜなら、それは「イオ」の始まりのひとつでもあるような気がするからだ。

 まぁ、筆者としては、華やかなチマ・チョゴリ、円卓のキムチ、朝鮮の民謡や「統一列車」で盛り上がる、「朝鮮人くさい」結婚式が一番落ち着く。(裕)

[朝鮮新報 2009.11.2]