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大きなうねりへの期待

 「子どもたちが将来、他県に出て在日朝鮮人と出会ったとき、キチンと交流ができるように教育したい」と語るのは徳島県教組の冨田眞由美書記長。

 10月末に東京で開催された「日朝教育シンポジウム」で、徳島県における四国朝鮮初中級学校との交流の取り組みについて報告した。

 1999年から毎年行われている同集会は、朝・日の教育関係者らが集い外国人学校の処遇改善を求める活動での経験や情報を共有する場、つながりを広める場となっている。今集会では徳島県を含め6件の報告が行われたが、これまでで最多だったとのこと。外国人学校に通う子どもたちに平等な教育環境を与えようとの一心で、情勢に左右されず、研究を重ね試行錯誤しながら運動を地道に繰り広げている日本の教職員らの真しな思いがうかがえた。

 一方、参加者らは今集会が「政権交代が実現した歴史的な政治状況」のなかで行われたことを強調。3党連立政権の教育政策の全体像はまだはっきりしていないが、それでも展望は明るいと期待を寄せていた。

 現在、朝鮮学校を支援する団体・組織は日本各地で30を超えている。継続の力、草の根の力が今後大きなうねりになっていくのではないかとの期待も高まる。

 余談だが、先の冨田書記長が同集会で報告するきっかけになったのは、本紙8月24日付に掲載された記事だという。それを読んだ山口・宇部市で焼肉店を営むある同胞から手紙と食材(ホルモン)が送られてきたとのことだ。(陽)

[朝鮮新報 2009.11.9]