千里馬製鋼連合企業所 現地指導きっかけに 年始から各部門で成果 |
経済の「大高揚」実現に一丸 年頭の3紙共同社説が「強盛大国建設のすべての分野で歴史的な飛躍をなしとげる新たな革命的大高揚の年」と位置づけた2009年。朝鮮では、社会主義工業化の土台を築いた1950年代末〜60年代の「千里馬大高揚」時代のように経済建設のすべての分野で一大飛躍をなし遂げ、2012年まで必ずや強盛大国の大門を開こうとする気運が高まっている。 いっそうの奮起促す
「革命的大高揚」という表現が登場するきっかけとなったのは、金正日総書記の千里馬製鋼連合企業所(平安南道)に対する現地指導(昨年12月24日)だ。朝鮮中央通信によると、総書記は現地指導の際、強盛大国の大門を開くと宣言した2012年まであと4年だと指摘、同企業所に対していっそうの奮起を促したという。 最高指導者の呼びかけに応えた企業所の従業員らは、12月28日に決起集会を開き、経済復興に一丸となって立ち上がろうと訴える手紙を、全国の労働者に向けて出した。 手紙は経済強国建設の突破口を開くためには、まず鉄鋼生産で革新を起こさなければならないと指摘、経済主要部門に切実に必要な鉄鋼を責任をもって供給すると、自身の強い決意を表明した。 手紙の内容で注目されるのは、経済各部門に対して鉄鋼部門との「連帯的革新」を起こすことを訴えたことだ。例として、電力部門に対しては、「電気だけ充分に保障されるならわれわれは現在の何倍もの鉄鋼を生産できる」と電力の増産を呼びかけた。 千里馬の地に燃え上がった「大高揚」の火は全国に広がっている。 共同社説に提示された課題を貫徹するための平壌市集会が5日、金日成広場で行われた。年始恒例の行事だが、今年は例年とは違い、「千里馬製鋼連合企業所従業員の手紙に応え」という表現が大会の名称に入った。 大会で発言した各界代表らは千里馬製鋼連合企業所の労働者の呼びかけに呼応してそれぞれの分野で革新を起こし、人民経済の全般的発展を促していくと決意した。 集会は平壌を皮切りに各道で連日開かれた。 経済大国に自信 千里馬製鋼連合企業所従業員の手紙に言及された内容は、3紙共同社説にも踏襲されている。共同社説は「社会主義計画経済の優位性に基づき、生産の正常化と現代化を密接に結合させて強力に推進することによって、人民経済の各部門で最高生産水準を突破する」ことを中心課題とした。 このような流れの中で、各部門の相互連携に基づいた人民経済の全般的発展を目指す生産システムが整備されつつある。 年初から平壌市を中心に各地の工場、企業所では生産活動が盛り上がりを見せている。とくに電力、軽工業部門で成果が報告されている。 平壌紡織工場では昨年、国家投資によって一新された生産設備がフル稼働している。平壌製糸工場では連日の生産計画を150%の水準で遂行する成果を収めているという。技術革新で生産効率を高め、工場設備の6割から7割を更新。原材料もすべて国内でまかなっている。工場側は生産工程の現代化が完了すれば、絹糸生産量は現在の2.7倍に成長すると見ている。 電力部門でも、経済各部門の生産拡大の前提条件である電力の正常供給に向けて一丸となって取り組んでいる。共同社説は電力部門の課題として火力発電所をフル稼働させることを挙げているが、東平壌火力発電所は燃焼率と設備稼働率の向上に基づき、今年の電力生産を昨年比1.3倍に増やすことを目標に掲げた。 経済各分野の省、中央機関も、緻密な計画に基づいて経済強国建設を成功裏に進めていると自信を示している。関係者らは今年も技術革新、生産設備の現代化を一貫して推進するかたわら、すでに構築された土台をフルに活用して増産という具体的な実績を残したいと決意を語っている。 一方、朝鮮国内では総書記の千里馬製鋼連合企業所に対する現地指導直後から、強盛大国建設に向けた大衆的運動を呼びかける大々的なキャンペーンが展開されている。今年に入ってからメディアは共同社説の課題貫徹に立ち上がった人びとの活気あふれる姿や、経済部門における成果を連日のように伝えている。(李相英記者) [朝鮮新報 2009.1.14] |