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在日朝鮮学生少年芸術団 迎春公演に出演 祖国に根ざす在日のつぼみ

「永遠に共和国旗とともに」

 【平壌発=韓昌健記者】旧正月に際して行われる学生少年たちの迎春公演が1月26日、万景台学生少年宮殿で行われた。第23次在日朝鮮学生少年芸術団が出演した。日本当局の弾圧に屈せず、異国の地で朝鮮人として堂々と生活する生徒たちの姿は、祖国の人々を深く感動させた。

祖国の舞台に立った在日朝鮮学生少年芸術団 [朝鮮中央通信=朝鮮通信]

 在日朝鮮学生少年芸術団出演の順番が訪れると、会場は水を打ったような静けさに包まれた。観客はみな襟を正し、神妙な面持ちで舞台に視線を注いだ。

 幕が上がった。

 建国60周年を祝う曲とともに、左右から共和国旗を手にした舞踊手が颯爽と登場した。

 演目の題名は「永遠に共和国旗とともに」。舞台は、昨年9月21日に行われた朝鮮創建60周年記念在日同胞大祝典だ。そのときに掲揚された共和国旗は色褪せた古いものだった。60年前、朝鮮学校に掲げられた大切な国旗だ。

 国旗が問いかける在日1世たちの想い。異国の地で民族の代を継ぎながら、いかにして国旗を守るためにたたかってきたのか。

 「在日社会の歴史は、朝鮮人としての誇りを胸に祖国と共に歩んできた歴史だ。これからも在日は共和国旗とともにあるということを祖国の人々に伝えたかった」と洪潤極さん(話術担当、東京中高・中2)は話す。

 在日朝鮮人が置かれた厳しい状況の中、海を隔てた異国の地から祖国を訪れた生徒たち。チマ・チョゴリに身を包みながら建国60周年を祝う生徒たち。共和国旗を手に手に楽しく踊り、カヤグムを奏でる生徒たち−。在日社会の未来を担う新世代が躍動するたくましい姿に、祖国の人びとは目に涙を浮かべ身を乗りだして見入っていた。

 最後に生徒たちが「共和国旗がなければ朝鮮学校も総聯もない、私たちはハラボジ、ハルモニのように永遠に共和国旗とともに愛族愛国運動のつぼみとして力強く生きていく」と決意を表明すると、会場からは割れんばかりの大きな拍手が起こり、しばらく鳴り止まなかった。

 舞踊手として参加した朴蘭希さん(東京中高・中2)は、「一度は必ずこの舞台に立ちたかった。公演も成功したと思う。訪れる前までは祖国についてわからないこともあったが、実際に来てみたら本当に素晴らしい場所。朝鮮学校の生徒として、迎春公演に出演した生徒として、これからもがんばっていきたい」と抱負を語った。

 今回の練習期間は18日間と短かった。限られた時間の中でも生徒たちは、一生懸命練習に励んだ。

 カヤグム組の生徒たちは、全員が練習開始から1週間もたたないうちに両手のまめをつぶした。それでも休まず、痛みに耐えた。公演を成功させるという一念のもとに励んだ。当日は、公演の伴奏を務める役目ながらも舞台の上で左右に陣取り、民族性を守ってきた在日社会の姿を美しい音色に乗せ、祖国の人びとに向けて奏で続けた。

 本番前日の夕方、生徒たちはめいめい公演に望む決意をしたためた。そこには一様に「自分たちの姿を通じて在日社会の力強い未来を伝えよう。これからも祖国とともに歩み、朝鮮人として堂々と生きていくということを示そう」とのメッセージが込められていた。

 公演終了後、平壌ホテルの食堂で公演の成功と新年を祝う宴会が催された。

[朝鮮新報 2009.2.2]