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モスクワで6者作業部会 東北ア平和、安保体制を協議

5月までに「指針」草案

 6者会談傘下の東北アジア平和安保体制に関する作業部会の第3回会議が19、20の両日、モスクワで行われた。昨年12月の6者団長会談後、朝鮮半島核問題の関係国が一堂に会したのは今回が初めて。また、米国のオバマ政権発足後、初の6者会合となり注目を集めた。

 会議には同作業部会議長国ロシアのログビノフ大使と朝鮮の鄭泰洋・外務省副局長、米国のアービジュー国務副次官補、中国の楊厚蘭大使、南朝鮮の許鉄・外交通商部平和外交企画団長、日本の石井正文・外務省参事官が各国代表団の団長として出席した。

 現地発の外信などによると、会議では昨年12月に開かれた6者団長会談でロシアが各国に配布した「東北アジアの平和・安保に関する指針」の修正草案が討議された。同文書には、6者会談の枠内における地域内多国間安保協力などに関する内容が反映されていると見られる。

 初日、各国が草案に対する見解を明らかにし、ロシア側がこれらの意見を総合する作業が続いた。2日目には草案に対する最終点検が行われた。また、両日を通じて、2国間協議もひんぱんに行われたことが伝えられている。

 会議は非公開で行われ、ロシア側は協議の内容など詳細については明らかにしていない。

 南朝鮮側の許鉄団長は連合ニュースとの会見で、「地域の平和安保体制構築に対するアプローチの問題から始まって、指針の細部の内容にいたるまで、深みのある話し合いが行われた」と述べた。

 一方、連合ニュースは、参加各国が「東北アジアの平和と安全における朝鮮半島核問題解決の重要性で意見の一致を見た」とし、「昨年12月の団長会談以降、空転している6者会談プロセスの動力を維持するのにある程度寄与した」と伝えた。

 ロシアのログビノフ大使は会議終了後、イタル・タス通信に対し、5月までに「東北アジアの平和と安全についての指針」の草案をまとめることで各国が一致したと述べた。

 参加各国は指針の草案を今後も研究、検討していくことにした。次回会合は、朝鮮半島非核化プロセスの進展状況に応じて開催日程を調整するという。

 6者会談2.13合意(07年)で設置が決まった同作業部会は、東北アジア地域の平和安保問題を包括的に討議することになっている。同部会の開催は、07年3月と8月に続いて今回で3回目。

[朝鮮新報 2009.2.25]