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〈米、南合同軍事演習〉 朝鮮人民軍最高司令部 「万端の戦闘準備整える」

 朝鮮人民軍最高司令部は、米軍と南朝鮮軍が9日、キー・リゾルブ、フォールイーグル合同軍事演習を開始したことで、同日、報道を発表。「国に生じた重大な事態に対処してすべての人民軍将兵が万端の戦闘準備を整え、侵略者がわが国の空と陸、海に火の粉の一つでも落とせば、仮借なく無慈悲に懲罰するよう命令を下達した」ことを明らかにした。

 最高司令部報道は同演習を、「戦争前夜にのみ見られる極めて冒険的かつ危険な軍事的挑発であり、わが国に対する露骨な軍事的脅威、一種の宣戦布告」だと非難した。

 9日から20日まで予定されている合同軍事演習には、南朝鮮および海外に駐屯する2万6000人余りの米軍、南朝鮮軍の軍団、艦隊司令部、飛行団級部隊をはじめとする数十万の兵力、米海軍の4隻のイージス巡洋艦、7隻の駆逐艦、原子力潜水艦、超大型原子力空母ジョージ・ワシントンとジョン・C・ステニスなどが投入される。

 同演習に先立ち、米国は本土からF16戦闘機12機と400人余りの空軍兵力を南朝鮮の水原空軍基地に投入し、海外基地から戦闘機、戦闘攻撃機、電子妨害機、空中給油機をはじめとする各種の航空機数十機を烏山、群山の空軍基地に移動展開させた。

 さらに、グアム島をはじめ朝鮮半島の周辺にB52H、B2A戦略爆撃機とF22Aステルス最新鋭戦闘機を展開させたのに続き、これらを即時戦闘動員態勢に置いた。

 今回の合同軍事演習の実施期間は昨年の2倍以上にわたっている。

 最高司令部報道は、現在の朝鮮半島における不安定な軍事情勢は、米国の対朝鮮敵視政策と李明博政権の反民族的、反統一的な北南対決策動により、いつ戦争がぼっ発するか分からない全面対決直前の状態にあると指摘した。

 また、このような時期に実施される合同軍事演習は、「投入される武力や期間において史上類例のない」ものであり、「朝鮮半島有事の武力増強と後方浸透、地上攻撃と海岸上陸、強襲作戦で一貫した極めて冒険的な攻撃作戦演習」「朝鮮を陸、海、空から奇襲、先制攻撃するための核戦争演習」だと断じた。

 そして、「演習に動員されたぼう大な兵力と最新式攻撃手段の方向を変えて攻撃へ駆り出せば、戦争に発展する」と、演習が持つ危険性について指摘した。

 最高司令部報道は、「われわれは現事態を決して袖手傍観しない」と、合同軍事演習に対する断固たる対応を示唆した。朝鮮側の対応は、「民族の自主権と尊厳を固守し、朝鮮式社会主義を守るための正当な自衛的措置」だとも強調した。

 一方で、「朝鮮は無謀な戦争準備策動を中止することを重ねて求めてきたが、米国と南朝鮮当局はわれわれの誠意ある努力に真っ向から挑戦し、合同軍事演習を強行した」と、今回の事態に至る経緯を説明。これらの事実は、米国がけん伝する朝鮮半島の「安定」や「平和」が「単なるき弁」であり、「彼らこそ戦争狂信者、北南間の武力衝突をあおり立てる張本人であることを示している」と指摘した。

 最高司令部報道は、「わが軍隊の対応措置には限界がなく、予測することも避けることもできない」と強調した上で、「万一、われわれの度重なる警告にもかかわらず、あえて侵略戦争を強行するなら、断固かつ容赦ない正義の統一大戦で対応する」と警告した。(朝鮮通信)

[朝鮮新報 2009.3.13]