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「第2の『雲揚号』事件になる」 日本の制裁騒動に警告

 23日発朝鮮中央通信は、日本で国連安全保障理事会の制裁決議履行に向けた法整備や単独制裁の推進などの動きが活発になっていると指摘しながら、「万一、日本が朝鮮の平和目的の船舶に対する検査を実施しようとするなら、朝鮮軍部はそれを21世紀の『雲揚号』事件(1875年、日本の軍艦「雲揚号」が江華島付近で朝鮮の領海に侵入した事件)と見なして、無慈悲な復讐の攻撃を浴びせる」と警告した。

 日本政府は国連安保理決議が採択される前から公海上での船舶検査に向けた法整備に着手し、16日には朝鮮に対する輸出を全面禁止し在日朝鮮人の祖国往来を厳格に制限する単独の追加制裁を決めた。また、麻生首相をはじめとする与野党の政治家らは、対朝鮮圧力強化の必要性を叫んでいる。

 同通信は、「日本の反動勢力が今が好機とばかりに米国の対朝鮮敵視政策に追従しているのは、朝鮮半島情勢をいっそう悪化させ、再侵略の砲門を開き、地域の盟主になろうとする下心がひそんでいる」と指摘。貨物検査のための法整備は「戦争行為を合法化するためのもの」であり、単独制裁や圧力強化は「国内外で朝鮮に対する敵対感情と戦争の雰囲気を鼓吹し、国際的な影響力を行使しようとするもの」だと主張した。

 一方、同通信は「雲揚号」事件に言及し、「日本は130年前から米国をバックに朝鮮に対する軍事的侵略の野望を果たそうとしてきた」と強調した。実例として1960年代に作成された米日共同計画「フライング・ドラゴン作戦」を挙げ、同作戦計画には第2次朝鮮戦争勃発時に自衛隊が朝鮮の国土を作戦地域に設定し、米軍に続いて朝鮮半島に進駐するばかりでなく、米軍が原子爆弾を投下し「勝利」を収めた後も引き続き駐屯するという内容が含まれていると明らかにした。

 また、米国が南朝鮮とその周辺地域に武力を大々的に展開し、情勢を緊張させているのと時を同じくして、日本で「北朝鮮脅威論」が叫ばれ「敵基地先制攻撃」が公然と論議されている事実は、朝鮮に対する核戦争のシナリオが現実味を帯びていることを示していると指摘した。

 同通信は、「日本の野望は決して実現されない夢」だとし、「米日が制裁と封鎖を騒ぎ立てても、堂々たる核保有国である朝鮮はびくともしない」と付け加えた。

[朝鮮新報 2009.6.26]