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〈今月の金正日総書記−7月−〉 主席逝去15周年追悼大会参席

 国内のメディアが報じた金正日総書記の7月の活動は、霊前への花輪などを除いて7回。そのうち、軍部隊視察が1回で、経済視察は3回だった。なかでも、金日成主席逝去15周年に際して、7月8日に平壌の錦繍山記念宮殿を訪問し、中央追悼大会に出席したことが7月の重要活動として挙げられる。ほかには、祖国解放戦争勝利56周年に際して功勲国家合唱団の慶祝公演を鑑賞した。(28日発朝鮮中央通信)

錦繍山記念宮殿訪問

 金日成主席逝去15周年を迎えた8日、中央追悼大会が金正日総書記出席のもと、平壌体育館で行われた。主席逝去の中央追悼大会に総書記が参席するのは04年の10周年大会以来。追悼大会の様子はテレビでも放映された。

 これに先立ち総書記は同日午前0時、国防委員会メンバー、朝鮮人民軍指揮メンバーとともに錦繍山記念宮殿を訪れ、金日成主席に敬意を表した。

 中央追悼大会で追悼の辞を読み上げた最高人民会議常任委員会の金永南委員長は、金日成主席の思想と業績は金正日総書記によって輝かしく継承され発展していると指摘。総書記の指導の下で、きたるチュチェ100年代を「祖国の歴史に永遠に刻まれる繁栄の時代にすべき」だと呼びかけた。具体的には、社会主義建設のすべての分野で「大革新、大飛躍」を起こして、主席生誕100周年を迎える2012年に「強盛大国の大門を開こう」と述べた。

広大な農耕地確保

活 動 日 誌

▼軍視察

7月17日 朝鮮人民軍海軍第597軍部隊※

▼その他軍関係

7月28日 祖国解放戦争(朝鮮戦争)勝利56周年に際して功勲国家合唱団の慶祝公演を鑑賞※

▼経済視察

7月5日 大渓島干拓地建設場(平安北道)※
  13日 大同江タイル工場(平壌)※
  30日 平壌紡織工場※

▼政治

7月8日 国防委員会メンバー、朝鮮人民軍指揮メンバーとともに平壌の錦繍山記念宮殿を訪問
金日成主席逝去15周年中央追悼大会に参席

▼その他

7月31日 最高人民会議代議員で祖国統一民主主義戦線中央委員会議長の呂鴛九氏の死去に際して、故人の霊前に花輪

※は朝鮮中央通信配信日

 7月5日発朝鮮中央通信は、総書記が大渓島干拓地建設場(平安北道)を現地指導したと報じた。

 総書記は昨年6月にも同地を訪れている。労働新聞7月20日付に掲載された政論によると、堤防の長さは約14キロにわたる。これは西海閘門をはるかに超える長さだという。今回の工事によって、8800町歩(1町歩=約1ヘクタール)におよぶ広大な土地が新たに生まれた。これは一つの郡の耕地面積に相当する広さだという。

 干拓とは遠浅の海や干潟、水深の浅い湖沼やその浅瀬を仕切り、その場の水を抜き取ったり干上がらせるなどして陸地にすること。主に農地として開拓する時に用いられる。方法としては、干拓堤防で水域を仕切り堤防の随所に設けた水門の動力によって仕切内の水を排水し干上がらせる。海の場合、潮の干満を利用する方法も取られる。

 朝鮮では農耕地開拓のために、朝鮮西海岸地域を中心に干拓事業に力を入れている。大渓島干拓地も、平安北道の農業発展に少なからず貢献するものとして期待を集めている。

 大渓島干拓地には05年に完成した白馬−鉄山水路から水が流れ込む。海水と淡水を同時に利用する栽培漁業も可能だという。

 5日発朝鮮中央通信は、総書記が今回の工事によって「広大な農耕地が生まれたことに大きな満足の意を表した」と報じた。総書記は、大渓島干拓地の建設は国の富強発展のための重要な事業の一つであると述べ、開墾工事を早める必要性を指摘した。また、干拓地の建設は困難でぼう大な自然改造事業であるので、国家的な関心を払い、工事に必要な条件を整える対策を徹底的に講じなければならないと指摘した。

現代化事業を評価

 総書記は7月、大渓島干拓地建設場のほかにも経済視察として大同江タイル工場(13日発朝鮮中央通信)と平壌紡織工場(30日発朝鮮中央通信)を訪れた。両工場とも最新の設備が大々的に導入され、経済復興に向けた取組みの成果を証明する例として注目を集めている単位だ。

 大同江タイル工場では、国内の原料源泉に徹底的に依拠した生産システムを確立したことを評価し、こんにち、金属工業部門をはじめ人民経済の全部門で進められている主体化はわれわれの力と資源、技術でこの地に必ず強盛大国を建設するというわが人民の揺るぎない信念をそのまま示していると指摘した。

 また、同工場は建材工業の発展において重要な位置を占めていると述べ、増え続ける建材の需要を円滑に満たすと同時に、先進技術を積極的に導入して建材の質を高めなければならないと強調した。

 現在、同工場では設備現代化のための第2段階工事が進められている。

 平壌紡織工場を訪れた際には、紡績総合職場、メリヤス糸職場、染色総合職場をはじめ、最新設備が導入された工場の各所を数時間にわたって見て回った。

 近年、現代化事業を積極的に行った結果、同工場は「単なる改築ではなく、完全に一新された」(労働新聞8月1日付政論)と高い評価を受けている。

 労働新聞政論によると、紡績総合職場には生産に必要な敷地面積を2分の1以下にし、労力も大幅に節約が可能な設備を導入。染色総合職場では、温度や湿度などの作業条件と生産工程をコンピュータで管理している。(李相英記者)

[朝鮮新報 2009.8.5]