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朝鮮経済今年の出来事 各分野で成果 2012年への土台着実に

 毎年元旦に発表される3紙共同社説は、今年を「強盛大国建設の各部門で歴史的な飛躍を遂げるべき新たな革命的大高揚の年」に規定した。国内では2012年に向け「大高揚」を起こすべく、さまざまな対策や措置が講じられた。経済部門では近年にない成果が伝えられた。

■「光明星2号」打ち上げ

試験通信衛星「光明星2号」を搭載して打ち上げられた運搬ロケット「銀河−2号」 [朝鮮中央通信=朝鮮通信]

 4月5日、運搬ロケット「銀河−2号」による人工衛星「光明星2号」の打ち上げに成功した。1998年以来2度目となる人工衛星の打ち上げは、朝鮮国内に自国の科学技術発展に対する自信と12年に向けた明るい展望をもたらした。

 今後、国の経済発展に不可欠な通信、資源探査、気象予報などのための実用衛星を打ち上げる計画がすでに準備されているという。「光明星2号」の打ち上げ成功によって、朝鮮の宇宙開発計画はさらに拍車がかかるだろう。

■各地に発電所竣工

6月に竣工した寧遠発電所 [朝鮮中央通信=朝鮮通信]

 元山青年発電所が1月に竣工し、元山市内にイルミネーションがともった。

 近年、電力問題の解決に向けて、全国各地に大型発電所と中小型発電所が建設されている。

 元山のほかにも金津江旧倉青年発電所、寧遠発電所、大興青年1号発電所、徳池江6号発電所などが操業した。

 一方、今年、朝鮮最大規模の煕川発電所が着工した。12年の完成予定だ。

■新設備で高品質の製品

最新設備を完備した大同江タイル工場(文光善記者撮影)

 「リョンハ機械」で製造されているCNC(コンピュータ数値制御)工作機械の性能が最先端に至ったとして注目を集めた。

 鴨緑江計器総合工場、水豊ベアリング工場など多くの工場が朝鮮式CNC工作機械による生産システムを導入し、製品の品質向上を実現させた。

 今年4月に操業した大同江タイル工場は、建築などに用いる仕上げ材を生産する国内最大規模の工場だ。最新設備で製造されたタイルなどをはじめとする各種建材の質が高く評価されている。

■万寿台通りに住宅群

万寿台通りに建設された住宅群(盧琴順記者撮影)

 昨年7月に建設を始めた万寿台通りの住宅群が9月に完成した。総戸数は800あまりで11月から入居が始まった。1戸あたりの専有面積は100uを超える。食器棚やテーブルセットなどの家具も備え付けられており、ベランダにはキムチ用の倉庫もある。

 9月から平壌市10万世帯の住宅建設が始まった。完成予定は12年。万寿台通りの住宅群がモデルだ。

■食糧問題解決に向けて

新倉養魚事務所のチョウザメ養殖場 [朝鮮中央通信=朝鮮通信]

 国産の原料のみを用いて400種類以上の食品を製造する三日浦特産物工場が大々的に取り上げられ、各地にこれに倣った工場の建設が相次いだ。

 7月には内閣に食料日用工業省が発足した。

 国家科学院水産科学分院、新倉養魚事業所(平安南道)などでチョウザメの人工養殖技術を完成させた。産卵誘発剤を用いた人工授精に成功したことでチョウザメの大量繁殖が可能になったという。玉流館でも今年から40種類余りのチョウザメ料理がメニューに加わった。

■17年ぶりの通貨交換

新たに発行された通貨(姜イルク記者撮影)

 92年以来17年ぶりに通貨交換措置が講じられた。目的は、国内通貨の流通を円滑に行うことで、強盛大国建設を推進し、市民生活の安定と向上をはかるためだとされる。旧通貨は100対1の比率で交換され、全般的な価格水準は国家的な価格調整を行った02年7月1日の水準になるという。

 新通貨の券種は紙幣が9種(5千ウォン、2千ウォン、1千ウォン、500ウォン、200ウォン、100ウォン、50ウォン、10ウォン、5ウォン)で、硬貨は5種(1ウォン、50チョン、10チョン、5チョン、1チョン)。

[朝鮮新報 2009.12.23]