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朝英の代表が相互訪問 人的交流を積極推進

 朝鮮と英国との関係発展に向けた人的交流が活発に行われている。朝鮮労働党代表団(団長=党中央委員会の朴慶善副部長)が1月27日〜2月4日まで英国を訪問。同代表団の訪英に引き続き、英国国会代表団(団長=デービッド・アルトン上院議員、英国−朝鮮諸政党議員団委員長)が今月3日から朝鮮を訪れた。双方の代表団は相手国の関係者らと面会し、幅広い分野で対話と交流を促進していくことなどについて話し合った。

 朝鮮は2000年以降、欧州連合(EU)加盟諸国と相次いで国交を樹立。01年5月にはEUと公式の外交関係を結ぶなど、西側諸国との関係改善に乗り出した。今回の一連の外交を通じて、英国のみならず欧州全体との関係発展に積極的に取り組む姿勢をあらためて示した。

EUとの関係進展

5日、平壌市にある長忠聖堂を訪れた英国国会代表団(左から2番目がデービット・アルトン上院議員 [朝鮮中央通信=朝鮮通信]

 朝鮮労働党代表団は英国滞在期間、同国外務省の関係者およびグリン・フォード上院議員(英国労働党)をはじめとする欧州議会の議員らと会った。また、ケンブリッジ大学を訪れ、アジア問題専門家、研究者らとの意見交換も行った。

 米国の自由アジア放送(RFA)がフォード議員側の関係者の発言を引用して伝えたところによると、朝鮮側はEUとの関係進展に対する積極的な意志を表明したという。また、EU側に再生エネルギー関連技術の提供も要請した。

 一方、数多くの訪朝経験を持つフォード議員は、欧州議会が朝鮮半島の平和に深い関心を寄せており、北南朝鮮の間で対話が再開されることを望んでいると述べた。さらには、EUが今後も人道支援を含めた対朝鮮支援事業を拡大していく意向を明らかにした。

 フォード議員は他の欧州議会議員らとともに代表団を結成し、3月に訪朝することが伝えられている。6者会談と朝鮮半島の平和問題、EUと朝鮮との交流拡大などについて話し合う予定だという。

 RFAの報道によると、英国外務省側は今回の朝鮮労働党代表団招請について、朝鮮側との幅広い分野の対話を促進させることに目的があると説明している。

関係発展に意欲

 一方、朝鮮最高人民会議の関係者らと英国国会代表団との会談が4日、万寿台議事堂で行われた。朝鮮側から李種革・朝鮮−英国親善議員団委員長をはじめとする代議員と関係者らが、英国側からアルトン上院議員など代表団メンバーとピーター・ヒューズ駐朝特命全権大使が参加した。

 朝鮮通信によると、会談で双方は両国議員間の親善関係発展および相互関心事となる諸問題について意見を交換した。

 5日には、崔泰福・最高人民会議議長が万寿台議事堂で英国代表団と会見した。

 朝英両国は2000年12月に外交関係を樹立した。

 国交樹立後、朝英両国の間では経済、文化などさまざまな分野で交流が進んでいる。代議員、国会議員の相互訪問などの「議員外交」も活発だ。

 前出のフォード議員やアルトン議員をはじめとする英国の国会議員代表団はたびたび朝鮮を訪問している。このような議員交流活動を英国側で担当しているのが、各政党所属の上下院議員を網羅して03年10月に結成された英国−朝鮮諸政党議員団だ。

 朝鮮側も04年3月、崔泰福議長が英国を訪問するなど、両国関係発展に強い意欲を見せている。

 昨年3月には慈成男大使が駐英大使としては初めて上下院合同会議で演説し、両国間の文化交流拡大を訴えた。(李相英記者)

[朝鮮新報 2009.2.9]