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日朝国交正常化連絡会メンバー 「制裁延長反対、交渉再開を」

外務省に首相あての要請文提出

日本外務省を訪れ、対朝鮮制裁の解除や国交正常化交渉再開などを求める連絡会メンバー

 「東北アジアに非核・平和の確立を! 日朝国交正常化を求める連絡会」(以下、連絡会)メンバーらが9日、東京都千代田区の日本外務省を訪れ、朝鮮に対する制裁の解除や国交正常化交渉の再開などを求めた。

 連絡会は、国交正常化の早期実現を求め、これに向けた運動を全国で展開、強化していくために日本各地の平和運動家らによって昨年7月に結成された。

 連絡会の福山真劫共同代表(平和フォーラム事務局長)、石坂浩一共同代表兼事務局長(立教大学准教授)、小泉喜子常任幹事(朝鮮女性と連帯する日本婦人連絡会事務局長、I女性会議 共同代表)、井加田まり常任幹事(自治労中央執行委員)、五十川孝事務局次長の5人が外務省アジア大洋州局北東アジア課の山本文土課長補佐と面会し、麻生総理、中曽根外相、美根・日朝国交正常化交渉担当大使あての要請文を手渡した。

 要請文は、日本政府が朝鮮に対しとっている制裁措置を延長したり強化することに強く反対し、ただちに制裁を解除するようもとめると指摘した。

 また、日本政府は4月5日の朝鮮の人工衛星打ち上げを「ミサイル発射」と決めつけ、「弾道ミサイル等破壊措置命令」を発令するなど、国民に不安と敵対心を煽り立ててきたが、日本政府がなすべきことは、不安を煽ったり緊張を高めることではなく、対話を通じて緊張を緩和させていくことだと主張した。

 さらに、これまでの制裁措置は、拉致や核やミサイルに関係のない在日朝鮮人に対する人権侵害を引き起こし、なかでも「万景峰92」号の入港禁止措置は、老いた在日朝鮮人の祖国訪問と朝鮮学校に通う生徒の祖国への修学旅行の自由も奪っていると指摘。「北朝鮮脅威」を煽る報道で、在日朝鮮人が心ない日本人によって暴行・暴言の的となる恐れも生まれていると強調した。

 要請文は、今こそ危険な制裁をやめて平和解決をめざすべきだとしながら、政府が▼4月13日で期限切れとなる対朝鮮制裁を延長しない▼米国などに続いて日本も朝鮮に人道支援する▼6者合意の義務として重油などのエネルギー支援を実施する▼戦争につながる行為をやめ平和と対話の姿勢を明確にし日朝協議を再開する−ことを要請した。

 メンバーらは面会の席上、要請の趣旨を説明しながら、圧力では国交正常化の方向には向かうことはできず、圧力を強めるほど在日朝鮮人の人権侵害が引き起こされることなどを伝え、今回の要請を前向きにとらえるよう求めた。

 席上では、朝鮮への敵視政策をやめ国交正常化の早期実現を求める「日朝国交正常化の早期実現を求める市民連帯・大阪」の要請文も手渡された。

[朝鮮新報 2009.4.10]