top_rogo.gif (16396 bytes)

〈論調〉 正当な自主権の行使

 国連安全保障理事会が敵対勢力のなすがままにわれわれの衛星打ち上げを非難、糾弾する「議長声明」を採択したことに対する即時的な対応措置として、わが国の外務省がそれを断固糾弾、排撃して6者会談に二度と参加しないし、自衛的核抑止力をあらゆる面から強化していくという重大な政治的決断を下す声明を発表したのは、至極正当な自主権の行使である。

 わが国が今回講じた措置を、事態を瀬戸際に追い込んだり、誰かに圧力を加えたりするためであると見なすのは、実に近視眼的な見解である。今回の措置は、米国とその追従勢力が国連安保理を盗用して国際規範と条約を踏みにじってわが国の自主権を侵害しようとする策動から国の尊厳と利益を擁護、固守するための断固たる自主的な対応措置である。

 米国をはじめ敵対勢力は慌てて6者会談を再開しなければならないと奔走しているが、それはすでに後の祭りである。敵対勢力の策動に盗用されてきた6者会談は、国連安保理の「議長声明」発表と同時にその存在価値と意義を完全に喪失した。朝鮮半島の非核化のための9.19共同声明に込められている自主権尊重と主権平等の精神がない6者会談、わが国の自主権を侵害して武装解除を狙った会談は、われわれに全く必要ない。

 これまでも6者会談は、ぎいぎい音を立てながらかろうじて進む荷車のようであった。行動対行動の原則がまともに守られなかったからである。

 こうした状況で、われわれは6者会談にもはや関心はなく、興味もない。

 われわれに対する誹謗、中傷の度合いを強めて国際的包囲網を形成しようとする敵対勢力の試みは問題の解決に何の助けにもならないし、かえって事態を複雑にするだけである。

 当面の情勢に対処してわれわれは、自衛のために核抑止力をさらに強化するであろう。(労働新聞4月29日付論評)

[朝鮮新報 2009.5.9]