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〈論調〉 同族対決あおる醜態

 最近、南朝鮮のある歌手がホームページにわれわれの人工衛星打ち上げを祝賀するコメントを掲載し、各界の注目を集めている。彼は、「慶祝」と題する文で「朝鮮民主主義人民共和国が当然の主権に依拠して、また、合法的な国際手続きに基づいてロケットの打ち上げに成功したことを民族の一員として祝賀する」と心情を吐露した。

 ところが、ハンナラ党をはじめ保守勢力は、何か大事でも起きたかのように大騒ぎしてあらゆる悪口雑言と非難で彼を打ちのめし、苦しめている。ハンナラ党のある国会議員は、「個人の英雄意識」だの、「人気取りのため」であるだのと彼を非難する一方、だれかのもとで「生きろ」だの、彼の「司会や出演を禁止すべきである」だのと口角泡を飛ばして悪言を吐いた。東亜日報の論説委員なる者は、彼に「毒舌中毒」だの「公開処刑の対象」だの険悪な言葉まで浴びせている。一方、「ライトコリア」をはじめ極右保守団体は、彼を「保安法違反」に仕立て上げ、検察に告発する妄動まで働いた。

 同族が宇宙開発事業で収めた成果を喜び、称賛した南朝鮮歌手の行動の一体何がいけないのか。

 同族の成功を喜べないまでも、これを称賛した愛国的行為に言い掛かりを付けるのは、ひねくれ者の卑劣極まりない猜疑、嫉妬である。

 李明博政権には同族と和解して北南関係を改善する考えが少しもないし、骨髄には同族に対する極度の敵対感と対決野望だけが詰まっている。(労働新聞4月29日付論評)

[朝鮮新報 2009.5.9]