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非同盟諸国 朝鮮の立場支持 「6者会談不要」に理解

 人工衛星発射問題に対する朝鮮の政策に対外的な支持が広がっている。既報のように、非同盟諸国会議調整委員会の閣僚級会議が4月27〜30日、キューバの首都・ハバナで開かれた。朝鮮外務省スポークスマンは1日、今回の会議で非同盟諸国が朝鮮の6者会談不参加の立場に理解を表明したと明らかにした。会議には朴宜春外相を団長とする朝鮮政府代表団も参加した。4月5日の衛星打ち上げ以降、朝鮮外相が国際会議に臨むのは初めて。

■朝鮮問題言及せず

 「光明星2号」の打ち上げを受けて14日、国連安全保障理事会が議長声明を採択し、米国、日本などが朝鮮に敵対行為を働いたことで6者会談と朝鮮半島の非核化プロセスは破たんした。また、李明博政権の反北対決政策によって北南関係も最悪の状態に陥っている。

 朝鮮中央通信社記者の質問に対する外務省スポークスマンの答弁によると、ハバナ会議参加国は、「朝鮮半島に生じた危険極まりない情勢に憂慮を示し、死滅した6者会談と破たんした北南関係にこれ以上言及する必要がないと認めた」という。そのうえで、会議で採択された最終文書に「6者会談を含む朝鮮関連の条項を盛り込まないことを決定」した。

 同スポークスマンは、会議参加国が「朝鮮半島非核化のための6者会談がこれ以上必要なくなったという朝鮮の立場に理解を示した」とし、これは「朝鮮半島の平和と安全を守り、祖国統一をなし遂げるための朝鮮の努力に対する力強い支持となる」と述べた。また「非同盟諸国会議の参加国が今後も朝鮮側に変わらぬ声援を送るものと確信している」と付け加えた。

 朴外相は29日、非同盟諸国の代表らを前に演説し、6者会談不参加、核抑止力強化などを表明した14日の外務省声明などに基づいて朝鮮側の立場をあらためて述べた。

 朴外相は国連安保理が国際法の手続きを踏まえた朝鮮の人工衛星打ち上げを問題視したのは、「宇宙条約に対するじゅうりん行為になる」と強調。また、安保理の議長声明採択に6者会談参加国が直接または間接的に加担したことを非難し、「6者会談不参加は朝鮮政府の確固不動たる立場」だと主張した。

■注目すべき動き

 非同盟諸国会議には118の国と地域が参加している。世界の過半数の国と地域が集まる今回の会議が現在の世界情勢にどう対応するかに注目が集まった。

 これまで非同盟諸国の会議で採択された最終文書には朝鮮半島問題に関する立場表明が含まれてきた。昨年7月、イランで開かれた第15回非同盟諸国会議閣僚会議で発表された最終文書は、朝鮮半島で永続的な平和と安全を保証することの重要性を認めて、6.15共同宣言と10.4宣言に基づく北南朝鮮の共同の努力を通じた朝鮮半島統一に支持を表明した。また、核問題の包括的な解決における6者会談の重要性に留意し、9.19共同声明およびその後の合意に示された原則の支持と、合意の迅速かつ誠実な履行を強調した。

 外務省スポークスマンは、今会議で朝鮮関連の条項が除外されることになったのは、「敵対勢力の策動によって6者会談がなくなった現在の事態を反映したもの」だと指摘している。

 今回、大国を中心に構成された安保理ではなく、国連加盟国の圧倒的多数を網羅している非同盟諸国が朝鮮の主張に賛同したことは注目される動きだ。

[朝鮮新報 2009.5.15]