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〈論調〉 不当な核の二重基準

 米国は核問題において不公正な二重基準を適用している。

 米国は自らの気に食わない国の合法的で平和的な核活動にまで言い掛かりをつけて「核の犯罪者」のレッテルを張っている。朝鮮とイランに対する米国の二重基準の適用がその代表的な証拠である。

 米国は自分らに従順な国や勢力の核問題については見て見ぬふりをし、口をつぐんでいる。イスラエルの核武装化策動に対する米国の態度がまさにそれである。

 米国が同盟者であるイスラエルの核開発を支援するために核専門家を派遣して高濃縮ウランを渡し、多くの核兵器開発用の設備を販売したのは、すでに公然の秘密である。米国はイスラエルの核武装化の共謀者、協力者である。

 米国は、日本の核野望についても目をつぶっている。

 核問題での米国の基準は極めて二重的かつ偏見的である。「核兵器のない世界」をつくるという米国の大言がいかに偽善に満ちたうそであるかがよくわかる。

 さる4月、オバマ大統領がチェコで、米国が先頭に立って「核軍縮」を行い、「核兵器のない世界をつくる」と公言した。

 しかし、裏ではどうなのか。

 彼は、日本の安倍元首相と会った席で、米国は核軍縮を行うからといって「同盟国に対する核の傘の提供に支障をきたしてはならない」と述べた。

 同盟国に対する彼の「核の傘の提供」の公約は核軍縮とはまったくそぐわない発言である。(労働新聞2日付論評)

[朝鮮新報 2009.6.5]