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ソウルなど各地で「反李明博」掲げ大規模集会 「第2の6月抗争の始まり」

独裁打倒、民主主義回復を叫ぶ

ソウル広場に集まった野党4党の代表ら(前列)と市民たち [写真=聯合ニュース]

 独裁打倒と民主化のため南の民衆が立ち上がった6月民衆抗争(1987年6月10日)から22年を迎えた10日、李明博政権に反対し「独裁打倒」「民主主義回復」を叫ぶ声が南朝鮮全土に響き渡った。南朝鮮メディアの報道によると、同日、李政権の強圧統治の中断と国政基調の抜本的な転換などを求める6.10集会がソウル、釜山、光州、全州、大田など14カ所で開かれた。

 南朝鮮ではさる3日、民主主義の衰退を憂慮するソウル大学教授らが時局宣言を発表して以来、時局宣言発表の動きが全土の大学に広がった。この動きは大学生、宗教界、文化界にまで波及し、この日まで大小さまざまな集会が相次いで開かれていた。現政権に対する不満の噴出がピークに達する中で開催されたこの日の同時多発的な大規模集会は始まりにすぎないと見られている。南朝鮮での反李明博闘争は今後、いっそう激しさを増すことが予想される。

 10日午後7時半からソウル広場では、「6月抗争継承、民主回復汎国民大会」が行われた。大会には主催者側発表で10万人の市民が参加した。

 大会では民主党、民主労働党、創造韓国党、進歩新党の野党4党と市民・社会団体の代表が演説した。

 代表らは民主主義を後退させた李明博政権を辛らつに批判した。

ソウル広場近くの太平路で激しく衝突する市民と警察 [写真=統一ニュース]

 民主党の鄭世均代表は、「李明博政権発足後、民主主義が後退している。われわれは今日、ソウル広場に集まり民主主義を守る決意を表明する」と大会の意義を強調した。さらに、「当局が国政刷新、MB(李明博)悪法撤回というわれわれの最小限の要求すら無視するなら、今日のソウル広場での大会が第2の6.10抗争の始発点になる」と語気を強めた。

 創造韓国党の文国現代表も、「6月10日は22年前、この地に民主主義を打ち立てた記念日だ。独裁、人権弾圧など、こんにちの状況はある意味22年前より厳しいかもしれないが、われわれが世の中を変えていこう」と呼びかけた。

 一方、進歩新党の魯会燦代表は李大統領の謝罪と内閣総辞職、各種の悪法廃止を訴えながら、当局に対して「要求が聞き入れられない場合、われわれは第2の6月抗争に立ち上がる。国民は李明博政権と決別する心の準備ができている」と警告した。

 韓国進歩連帯のリ・ガンシル常任共同代表も「われわれはこれ以上独裁を放置する余裕はない」と当局の早急な対応を強く促した。

 大会では労働、農民、学生、女性、学会、言論など各界各層の代表が共同で決議文を読み上げた。

 同決議文は「李明博大統領は民主主義の回復と国政運営の基調の全面的転換を求める国民の要求を積極的に受け入れるべき」だとしながら、▼大統領の謝罪および強圧統治の中断、▼国政基調の転換と反民主、反民生、反人権的な悪法推進の中断、▼富裕層偏向の政策見直し、▼南北間の武力衝突反対と平和的関係の回復など4つの要求事項を発表した。

 また、故盧武鉉前大統領の49日にあたる来月10日まで「民主回復のための汎国民行動」に立ち上がり、李大統領の謝罪と抜本的な国政刷新など「民主回復4大要求案」を掲げて全土で署名運動を展開することを明らかにした。さらには、「李大統領が国民の要求を無視し、一方通行をやめないのなら、われわれは各界各層の意見を集めて広範で持続的な国民行動に立ち上がるだろう」と警告した。

 大会第2部では、盧武鉉前大統領の追悼文化祭が行われた。

 この日の大会は「6.10汎国民大会準備委員会」が主催した。

 盧前大統領の突然の死去以来、当局に対して国政転換を求める声が高まる中で、野党4党と市民・社会団体、4大宗教団体、学会などが5日、準備委員会を結成し、「6.10汎国民大会」をソウル広場で開催することを決めた。

 しかし、南朝鮮当局が事前に同大会の開催を不許可にするなど、この日の大会は当局の圧力と妨害の中で断行された。

 この日、警察と参加者との間で大小の衝突が起きて、負傷者も発生した。警察当局は大会参加者らを強制解散させる過程で計47人(ソウル24人、釜山23人)を「不法な暴力行為」の嫌疑で連行したと発表した。

 大会に先立って、同日12時からソウルの大韓聖公会聖堂で野党人士を含めた各界代表400人の参加の下、「6月民主抗争22周年記念式」が市民・社会団体の主催で開かれた。(相)

[朝鮮新報 2009.6.12]