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〈論調〉 米国は国際的な核拡散の張本人

 核兵器開発の先頭に立って新たな核軍拡競争と熱核戦争の火種を作る張本人である米国が「核軍縮」ラッパを吹いても、それに耳を傾ける人はいない。

 米国の「核軍縮」は虚偽と欺瞞で一貫したものであり、核戦争の防止と世界の平和と安全の守護とは何のかかわりもない。

 こんにち、核兵器の拡散を招く根本要因は米国の覇権主義にあり、世界的な核拡散防止システムを混乱させ、国際的な安定を破壊する根源はほかならぬ米国の二重基準政策である。

 米国が二重的で偏見的な立場に立って親米勢力と同盟者の核兵器の開発および保有を黙認し、かばい、協力までしながらも、自分らの気にさわる国々の「核問題」を重大視し、「核裁判官」のように振る舞うのは笑止極まりない。

 米国は核拡散防止条約(NPT)上の要求と義務を無視して核恐喝政策を露骨に実施しており、任意の瞬間に他国を核先制攻撃するための準備を本格的に進めている。

 こんにち、核戦争の危険が最も高い場所は朝鮮半島である。

 朝鮮を核先制攻撃のリストに載せた米国の戦争狂信者らは、「事前の警告」もなしに朝鮮を核先制攻撃すると脅かしている。

 朝鮮が米国の核の脅威がなくなる前には核抑止力を絶対に放棄できないのは自明の理である。

 米国が自国だけが核兵器を独占し、他国はそれを保有してはならないし、自国が核のこん棒を自分勝手に振り回して核先制攻撃をもくろんでも他国がそれに対処して核抑止力を備えてはならないというのは強盗さながらの論理である。

 米国が真に核拡散防止に関心があるなら、核兵器現代化策動をやめて核軍縮において先頭に立つべきである。(労働新聞11日付論説)

[朝鮮新報 2009.6.17]