top_rogo.gif (16396 bytes)

南朝鮮の市民団体ら非難 「朝鮮半島の平和、安定に逆行」

 首脳会談直後から南朝鮮では、「共同ビジョン」の危険性を指摘する声が市民団体などから相次いで挙がっている。

 南北共同宣言実践連帯(実践連帯)は19日、記者会見を開き、先の米国−南朝鮮首脳会談で採択された「共同ビジョン」の廃棄を求めた。

 実践連帯は今回の首脳会談を「同族を圧殺しようとする反逆外交、朝鮮半島の平和を破壊し情勢の緊張を高めた戦争外交」「米国の軍事力を盲信した事大売国的で反民族的な外交の典型」などと猛烈に非難した。

 同団体は「核の傘」提供をはじめとする米国の「拡大抑止」を「共同ビジョン」に明文化したことについても、「朝鮮半島の非核化と6者会談9.19共同声明の精神に全面的に背くもの」と指摘、「首脳会談のレベルで『核の傘』を明文化したことで北側をいっそう刺激した」と憂慮を示した。

 また、「共同ビジョン」に「自由民主主義と市場経済の原則に立脚した平和統一」達成を明示したことに対して、「6.15共同宣言を全面否定し、北側の体制を認めない明白な吸収統一論」であり、「南と米国による北の孤立、圧殺宣言にほかならない」と批判した。

 これに先立ち16日には、「平和と統一を開く人びと」や民主労総をはじめとする10余の市民・社会団体もソウルの米国大使館前で集会を開き、「共同ビジョン」が「侵略的韓米同盟の永久化につながる宣言」であり、「外国軍隊の撤収と平和的軍縮を通じて朝鮮半島の平和・安保体制を樹立するという課題に逆行するもの」だと問題視した。

 「平和と統一を開く人びと」のユ・ヨンジェ米国問題チーム長は、「同盟のグローバル化の根本目的には、東北アジアと世界の平和の守護を同盟強化の根拠とし、米軍を南朝鮮に引き続き駐留させようとする狙いがある」と主張した。

 この日集まった諸団体は、南朝鮮と米国両首脳に対北制裁と圧迫を中断し、対話に取り組むよう訴えた。

[朝鮮新報 2009.6.24]