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金永南委員長 非同盟諸国首脳会議で演説 「6者会談、永遠の終わり告げた」

 既報のように、第15回非同盟諸国首脳会議が15〜16日、エジプトのシャルムエルシェイクで行われた。

 会議には50カ国の首脳を含め118の加盟国の代表が参加し、世界金融危機と食糧不足、気候変化などの問題について話し合った。会議では「シャルムエルシェイク宣言」が発表された。

 同会議には最高人民会議常任委員会の金永南委員長を団長とする朝鮮代表団も参加した。金永南委員長は演説し、朝鮮半島情勢について次のように述べた。

 国連安全保障理事会で朝鮮の平和的な人工衛星打ち上げを非難し対朝鮮制裁を実行に移す議長声明が発表された。国連結成以来、数多くの国が人工衛星を打ち上げたが、安保理が特定国家の衛星打ち上げを問題視したことは一度もなかった。このような強権行為を許すならば、朝鮮は合法的な宇宙利用権を永遠に奪われてしまう。

 自主権尊重と主権平等の原則のない対話はありえない。米国とそれに追従する諸国がこの原則を捨て去ったことで、朝鮮半島非核化のための6者会談は永遠の終わりを告げた。

 このような情勢に対処して、朝鮮政府は核抑止力をいっそう強化する決定的な措置を講じざるをえなくなった。

 朝鮮人民にとって核の脅威は決して抽象的な概念ではない。朝鮮半島は大国の狭間に位置しており、朝鮮は核保有国と「核の傘」に取り囲まれている。

 非同盟運動が目指す公正な国際秩序が完成しておらず、安保理が自らの役割を果たせず、米国が核による脅しを万能の道具として振り回している現段階で、民族の自主権と平和、安全を守るためには自衛的核抑止力を備えることが不可避だというのが、数十年におよぶ朝米対決の過程でわれわれが得た結論である。

 われわれの核兵器は決して他国を侵略したり脅かすための手段ではなく、朝鮮半島の平和と安全を守るための戦争抑止力である。

 朝鮮政府は今後も非同盟諸国との団結と連帯を強化し、朝鮮半島の安定と世界の平和のために積極的にたたかっていくだろう。

各国が朝鮮を支持

 一方、20日発朝鮮中央通信は、今回の会議で朝鮮半島の平和と安全に向けた朝鮮の努力に対する全面的な支持と連帯が表明されたと伝えた。

 また、今会議で採択された最終文書や宣言から、過去の会議で必ず言及されていた朝鮮半島問題関連条項が抜け、06年9月の第14回会議で初めて盛り込まれた6者会談関連条項も削除された。

 この経緯について朝鮮中央通信は、「参加各国は6者会談がもはや必要なくなったということを認め、会議の文書にこの問題を反映させないようにした」と説明した。

 首脳会議に先立って4月末、キューバで開かれた非同盟諸国調整会議の最終文書にも6者会談関連条項は含まれなかった。この時も朝鮮側は、「各国が6者会談に言及する必要がないことを認めた」とし、各国が朝鮮の立場に理解を示したのは、朝鮮に対する力強い支持であると指摘している。

 今回、朝鮮問題関連条項が削除されたことを受けて西側メディアは「朝鮮は非同盟会議でも孤立している」と報じた。しかし、この決定は朝鮮側の意向を受けて行われたものであり、朝鮮に対する各国の支持と連帯の表れだといえる。

[朝鮮新報 2009.7.22]