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人工衛星「光明星2号」発射 米NASAが認める

 米航空宇宙局(NASA)が、今年4月に朝鮮が打ち上げた人工衛星「光明星2号」を人工衛星の打ち上げであると認定していたことが明らかになった。

 NASAは、世界各国の人工衛星やスペースシャトルなどの打ち上げ実績を年代別に整理して公開している。

 NASAのウェブサイトにある「2009年の世界の宇宙発射」(2009 Worldwide Space Launches)というリストには、今年の18番目の宇宙発射として「光明星2号」が運搬ロケット「銀河2号」によって打ち上げられたと記されている。

 NASAは4月の発射について、弾道ミサイルではなく人工衛星だということを認めたことになる。

 今回、米国の政府機関がこのような見解を示した意味は決して小さくない。

 米国とそれに追従する諸国は、朝鮮の平和目的の人工衛星打ち上げを弾道ミサイル発射だと主張した。

 国連安全保障理事会で4月14日に採択された議長声明は、朝鮮の人工衛星打ち上げに対して単に「発射」というあいまいな表現を使って非難した。

 平和目的の宇宙開発は、すべての国に認められた権利である。したがって、国連安保理が過去に特定国家の人工衛星打ち上げを問題視したことは一度もなかった。

 今回、米国政府は朝鮮の宇宙発射体が人工衛星であると認めながらも、この問題を差別的に国連安保理に持ち込み糾弾することによって対朝鮮制裁を実行に移した。

 朝鮮は国際法上の手続きを経て合法的に人工衛星を打ち上げたが、米国などがこれを問題視したことで、6者会談の命ともいえる自主権尊重と平等の原則が踏みにじられ、会談は破たんした。

 人工衛星打ち上げ問題をめぐる米国の対応はその後、朝鮮を2度目の核実験実施へと追い込むなど、朝鮮半島情勢に緊張をもたらすことになった。

 一方、南朝鮮も初の人工衛星打ち上げを準備しているが、これを問題視する声は聞こえてこない。

 朝鮮は「6者会談参加国が南朝鮮の衛星打ち上げも国連安保理に上程させるのかを注視するだろう。今後、南朝鮮の衛星打ち上げに対する6者会談参加国の反応と態度を見れば、平等の原則が存在するのか、もしくは崩れたのかが再度明白になるだろう」(外務省スポークスマン、8月10日)という立場を明らかにしている。

 なお、NASAは朝鮮が1998年8月に打ち上げた人工衛星「光明星1号」もリストに載せ、成功と認めている。(姜)

[朝鮮新報 2009.8.21]