〈論調〉 再侵略準備のPAC3発射試験 |
日本の航空自衛隊が米国のミサイル発射場で、地対空誘導弾パトリオットミサイル(PAC3)の発射試験を行った(9月16日)。 日本の防衛省が、PAC3の全国拡大配備を決定して行った今回の発射試験は、極めて尋常ならざる軍事的動きである。 防衛省は、既に全国の六つの航空自衛隊の高射群すべてにPAC3を配備することにし、PAC3を岐阜県各務原市にある航空自衛隊基地に展開した。来年の春までには、福岡県の築城基地と九州地方にも配備することが計画されている。 PAC3発射試験は、日本の軍事大国化策動がより現実的な段階で本格化されていることを示唆している。 言い換えればそれは、日本の軍事大国化政策の侵略性と危険性を浮き彫りにし、東北アジアで新たな戦争が勃発する危険性を増大させている。 日本が「防衛」のベールをかぶせてPAC3を全国に拡大配備し、発射試験まで行ったのは、対朝鮮再侵略のための重大な軍事大国化策動の一環である。 「ミサイル迎撃」論は対朝鮮先制攻撃論である。 日本の反動層は、試験発射を通じて再侵略準備の完成に拍車を掛けている。 現在、日本は国際社会の目を欺けない迎撃ミサイルの製作と配備、発射試験などを「北朝鮮のあり得るミサイル攻撃から日本と米国を守る」ためであると公然と主張している。 その延長で、「ミサイルを迎撃」できるようにする方向で「集団的自衛権」の行使を検討し、「日米安保体制」も強化すべきであると騒ぎ立てた。 「本土防衛」に限定されている自衛隊武力に海外侵略の攻撃的使命を付与し、それに即して武力装備と指揮体系、外国軍との共同作戦能力など軍事力を総合的に変えていこうとする日本の軍事大国化野望は限界を超えている。 日本の反動層は、危険極まりない策動を直ちにやめるべきである。(9月30日発朝鮮中央通信) [朝鮮新報 2009.10.2] |