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〈論調〉 米のMDシステムの危険性

 最近、米国防総省MD局は、「定例宇宙ミサイル防衛会議」のために作成した2件の報告書で、南朝鮮を弾道ミサイル防衛システム構築に関心を示した地域に分類した。今年初めに公開された米議会調査局の資料でも米国防総省が南朝鮮を海上配備型弾道ミサイル防衛システムの潜在的参加地域と判断していると分析したことがある。

 一方、最近、米国のラジオ放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)は、米軍高官が自分たちの新たに構想している欧州MDシステムは「北朝鮮のミサイル脅威」への対応にも効果があると唱えていることについて報じた。それによると、最近、米統合参謀本部副議長は、「ミサイル脅威」に対応した米国の新たなMD計画が「北朝鮮のミサイル脅威」に対処するうえでも有用であると唱えた。

 米国が提唱するMD樹立とは、地球上にミサイル網を形成して「敵」の「ミサイル攻撃」から米国と同盟国を「保護」し、「安全を保障」するということである。

 しかし、米国はMDシステム樹立を通じて絶対的な軍事的優位を確立し、力で自分たちの気に障る国を抑えつけて制圧し、世界を征服、支配しようとする本心を隠すことができない。彼らが言うように、米国のMDシステムの樹立は「防衛」のためのものではなく、先制攻撃のためのものである。米国は、東北アジアでMDシステムを樹立すれば、アジアのすべての国を自分のミサイル攻撃圏内に入れて奇襲攻撃を加えられると見なしている。こうしたことから彼らは、東北アジアのMDシステム樹立策動にかくも狂奔しているのである。これは、危険な新たな戦争挑発策動の現れである。

 われわれは、敵対勢力の動きに対処して自衛的国防力をいっそう固めていくであろう。
 米国は現実を冷徹に見て、世界の戦略的安定を破壊し、新たな軍備競争、核戦争をもたらす武力増強とMDシステム樹立策動を中止すべきである。(労働新聞7日付論評)

[朝鮮新報 2009.10.14]