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〈論調〉 緊張緩和を害する南・米安保協議会

 22日、ソウルで第41回南朝鮮・米国定例安保協議会が行われた。

 その結果、朝鮮半島の有事に南朝鮮だけでなく、米国本土と日本に配備された米軍をはじめ世界全域の米軍武力を「戦略的に柔軟に増強投入」して南朝鮮を「防衛」し、核兵器と通常兵器、ミサイル防衛(MD)システムをはじめ「すべての範ちゅうの軍事能力」を動員して南朝鮮に「拡大抑止力を提供」することにした米国の公約を再確認するなど16項目からなる共同声明が発表された。米国が有事に、南朝鮮に提供することにした「拡大抑止力」の実現の手段が具体的に明文化されたのは今回が初めてであるという。看過できない極めて重大な事態である。

 朝鮮半島に情勢緩和の気流が現れ、北南関係の改善に有利な環境が整えられている時期に、南朝鮮と米国の軍当局が北侵を狙った定例安保協議会を開き、米軍武力の増強だの、「拡大抑止力提供」だのと言ったことは、内外の怒りをかき立てている。

 対話と協力のためのわれわれの誠意と努力に軍事的措置で対応した好戦勢力の挑発的な妄動は、北南関係の改善にブレーキをかけるための不純極まりない反朝鮮対決策動である。

 われわれは、情勢を再び窮地に陥れようとする内外の好戦勢力の危険な策動を絶対に許さないであろう。

 南朝鮮当局は、外部勢力と結託した同族に対する軍事的挑発騒動を直ちにやめるべきである。

 北南関係の前途は、すべて彼らの行動次第である。(労働新聞24日付論評)

[朝鮮新報 2009.10.28]