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〈論調〉 「対テロ戦」は敗北戦争

 米軍が無謀に展開する「対テロ戦」は間違いなく敗北戦争である。

 米軍が武器、軍事技術さえ優位を占めていれば、「対テロ戦」でいくらでも勝利するとばかり考え、大きな思想・精神的および軍事的な弱点があることを考慮できなかったことから、アフガニスタンとイラクで反米抗争勢力の闘争を制圧できず、その骸だけを積み重ねている。

 米軍がアフガニスタン戦争、イラク戦争を突然挑発したのは、自らの最先端兵器を過信したところにある。ところが、最先端兵器は決定的な役割を果たせなかった。

 米軍は利己的な欲求を満たすために軍務に服している。これは、米軍の思想・精神的な弱点の一つである。

 世界の多くの国と地域に数百の軍事基地を展開している米軍が、あまりにも多くの軍事的目標と長い戦線を擁していることも弱点の一つである。

 自主性が踏みにじられる所には抵抗があり、抵抗のある所には革命闘争が起きるということも米軍は計算できなかった。

 米軍は力を注ぐだけ注いで、「対テロ戦」の運命を破局へ追い込んでいる。「対テロ戦」の破たんはすなわち、米軍の「力の戦略」の敗北を意味する。

 「対テロ戦」に対応する世界的な反米ムードの力強い流れの中で米国の「唯一の超大国」の地位が急速に崩れ、全世界の自主化が促進されている。(労働新聞12日付論説)

[朝鮮新報 2009.11.18]