top_rogo.gif (16396 bytes)

彼女は〜新時代の女性のような、その女性をうたう〜 −朴八陽−

 私は毎朝 彼女に会う
 美しくも聡明な 彼女に会う
 朝の陽射しに静かな微笑みが
 彼女の唇を漂うとき
 私は心の底から
 静かな幸せを感じるのだ

 彼女は怒らない
 そしていつでも
 親しげに話しかけてくれる
 彼女は貧しい人を馬鹿にしたりせず
 金持ちに怖気づいたりもしない

 彼女は木綿の白い服を
 きれいに洗い身にまとう
 それはまるで
 彼女のシミひとつない心のようだ
 彼女は忙しく働きながらも本を読み
 人に会うと頭を垂れて挨拶をする

 彼女は 湖のように静かで
 彼女は 絹のように柔らかで
 彼女は 兄妹のように睦まじく
 彼女は 学者のように賢くもある

 彼女にはおそらく
 心配事がないようだ
 心の中が
 空のように晴れ渡ったのだろう
 澄んだ瞳は聡明さゆえに違いなく
 小さな口は微笑むために違いない

 私は毎朝 彼女に会う
 美しくも聡明な 彼女に会う
 彼女は忙しく働きながらも本を読み
 人に会うと 頭を垂れて挨拶をする

1930年1月「朝鮮之光」
「朴八陽詩選集」(92年、文学芸術綜合出版社)

 パク・パリャン(1905−88)
 詩人。筆名は「金麗水」「麗水山人」。
 京畿道水原に生まれる。解放前は「群社」「KAPF」に参加。解放後、朝鮮作家同盟中央委員会副委員長など歴任。

(選訳・金栞花)

[朝鮮新報 2009.2.17]