民族の伝統守る心は一つ　１０００余人が観覧

フィナーレの一幕

　在日本朝鮮文学芸術家同盟（文芸同）結成５０周年記念公演「ハンマウム」（主催＝同公演実行委員会）が１５日、東京都北区の北とぴあで催された。

　総連中央の南昇祐副議長と�｢益柱副議長兼民族圏委員会委員長、朴久好副議長兼宣伝広報局長、公演実行委会長の金正守文芸同中央委員長、金剛山歌劇団の李龍秀団長をはじめ、文芸同傘下の芸術家、作家と同胞たち１０００余人が公演を観覧した。

　金剛山歌劇団や朝鮮歌舞団、地域の文芸サークルで活動する同胞、文芸同傘下の芸術家たちが出演した舞台は、文芸同が歩んできた半世紀の路程を振り返った映像と説話「私たちの５０年」で幕を上げた。

　続いて、独唱「祖国を歌う」（人民俳優・洪嶺月）、歌謡メドレー（金剛山歌劇団、東京朝鮮歌舞団）、舞踊「フェオリ（つむじ風）」（東京朝鮮中高級学校舞踊部）など、とりわけ５０年間で心に残る演目が舞台を飾った。

　また、ロック「One（ハナ）」（朝青神奈川ロックサークル・SALA １３）、青春舞踏会「バトン」（朝鮮大学校）など民族性あふれる豊かな同胞社会を表現する多様な演目が披露された。最後に、合唱「ハンマウム　２０１２年に向けて」（総出演者）で幕を下ろした。

　観覧者たちは、演目ごとに惜しみない拍手を送った。

　公演を観覧した徐台宇さん（57）は、「若い出演者が多く、世代は交代しても、民族の伝統を守ろうとする心は同じだと思った。とくに詩の朗読『子供たちよ、これがウリハッキョだ』をこの時期に舞台に上げた意義は大きい。今も昔も日本当局による弾圧は続いている。その中でも権利を守り抜いてきた１世のたたかいを若い世代は肝に銘じ、守っていかなければならないという思いを抱かせてくれた公演だった」と語った。

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　公演後、祝賀宴が開かれた。

　まず、金正守委員長が「文芸同の半世紀は、日本の反動による差別や迫害、同化政策に抗い、同胞たちの胸に民族性を刻み、彼らを愛族愛国へと奮い立たせてきた道程だった」とあいさつをした。

　さらに、「時代のニーズに合わせ、文学芸術発展のため、文学をはじめ生活に身近な音楽、舞踊などすべての分野で新たな復興を成しとげたい」と強調した。

　つづいて朝鮮から送られてきたビデオメッセージが上映され、参加者たちのスピーチが行われた。

　安秉玉名誉会長は、「文芸同が５０周年を迎えられたのは組織があるおかげ。今も朝鮮を敵視し、同胞を脅かす反動勢力が存在するが、昔からそんな時は、文化、芸術が私たちに大きな力を与えてくれた。だから私たちは、怯えずに堂々と生きてこれたのだ」と述べた。（文＝姜裕香、写真＝盧琴順記者）

［朝鮮新報 2009.6.19］