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いったい誰が救うのだろうか

映画「安重根 伊藤博文を撃つより」

そびえ立つ三角山よ
なぜ何も言わぬのか
5千年の永き歳月
この日を見ようと立ち続けたのか
3千里この山河を
倭国に渡してしまうとは
痛恨の念 身を切る思い
涙が何の為になろうか

頭を垂れた南大門よ
なぜ何も言わぬのか
国を失ったこの地で
誰を守ると立ち続けるのか
親を亡くした乳飲み子か
風浪にもまれる小舟なのか
不憫で哀れな人々を
いったい誰が救うのだろうか

1979年

 愛国烈士・安重根が伊藤博文を撃ち今年で100年になる。彼はその翌年処刑された(2010年は安重根烈士殉国100年)。彼の意志に反し朝鮮は日本の植民地となった。この作品は劇中、乙巳保護条約の無念に人々が慟哭する中、安重根がソウル市街をさ迷う場面をはじめあらゆる場面で流れる歌。安重根烈士を描いた映画は、北ではこの「安重根伊藤博文を撃つ」(1979年)、南では「義士安重根」(1972年)、「Doma安重根」(2004年、※Domaは安重根の洗礼名)がある。「安重根 伊藤博文を撃つ」は1998年にSBSで放映、第一回南北映画祭でも紹介され、大きな反響を呼んだ。(選訳・金栞花)

[朝鮮新報 2009.12.14]