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会場の声から 今年もっとも印象的なコンサート

コムンゴに出会えた

 またもや朝鮮の男声に酔いしれた。テノール独唱、バリトン独唱、そしてフィナーレ「祝杯の歌」のソリストに圧倒されて、拍手も忘れてしまうほどだった。実はどちらかというと、私の好みは声楽よりも器楽。しかし、朝鮮の男声は別だ。ルチアーノ・パバロッティのような巨漢ではなく、日本人と変わらぬ肉体がどうしてあのようなすばらしい「楽器」になるのか、不思議だ。

 今回、コムンゴという楽器に出会えたのも感激だった。朝鮮音楽の民族性と、世界に通用する普遍性とを兼ね備えた楽器だと思う。カヤグムとの「砦の春」2重奏は美しくて、楽曲にも演奏にもうっとりした。今年最も印象深く、感動的なコンサートだった。(安江とも子)

地方公演もぜひ

 日朝間の情勢が悪いなかでこのような共演が実現したこと自体、意義がある。

 公演を通して朝鮮芸術のすばらしさを再確認した。しかし今日、久しぶりに朝鮮の音楽を聴いて感情の奥深いところを突かれた。交響曲「花を売る乙女」の全楽章を聴けたのがうれしい。また、合唱と管弦楽「祝杯の歌」は迫力ある合唱団と洗練されたメロディーによって、公演の最後を飾るにふさわしい演目だった。朝鮮音楽自体に触れる機会が公私ともに少なくなったので、今後もこのような公演をぜひ企画してほしい。地方公演も実現してほしい。(姜潤華、団体職員)

[朝鮮新報 2009.12.21]