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〈在日サッカー協会のページ〉 中級学校サッカー選手権大会

 第23回在日朝鮮中級学校サッカー選手権大会が18〜20の3日間、静岡県時の栖スポーツセンターで行われた。10チーム(高1参加は茨城、神奈川、愛知)参加のU−16部門では、東京が4連覇を達成。昨年から始まり8チームが参加したU−14部門でも東京が2年連続の優勝を果たした。

U−16大会

U−16大会で優勝し表彰される東京Aの選手

 大会3連覇中の東京がさらに記録を伸ばすのか、他チームが阻止するのかが注目された。

 決勝は、個人技の高さを誇る大阪を1−0で下した愛知と、京都の気迫に負けないチーム力を見せた東京の対戦となった。

 互いにパスサッカーが基本で、ボールをしっかりとつなぐ意識の高い選手がそろい、好ゲームとなった。

 東京はボールに対し周りが連動し、少ないタッチでパスをつなぎ、ゴールに迫った。ボール保持者に対しての厳しいプレッシングが光り、愛知自慢のポゼッションサッカーをさせなかった。

 東京は自分たちのサッカーを実践できるしっかりとした技術を全員が持っていた。これをコンスタントに発揮できたことが、優勝の要因になった。

U−14大会

 同大会は、すこしでも多くの生徒が選抜での試合経験を積み、さらなるレベルアップを図る役割を果たしている。

 大会では、東京の2連覇か、あるいは他の地域が巻き返すかに注目が集まった。決勝はU−16大会と同じく、東京と愛知の対戦だった。

 予選リーグ、準決勝の京都戦でも圧倒的な強さで勝ち上がった東京と準決勝で大阪に競り勝った愛知との対戦は、2−0で東京が勝利した。

大会講評

U−16、U−14の両大会を制した東京の選手ら

 世界のサッカーの流れを見てもそうだが、育成のためU−16、U−14の年代別大会を行うことには、生徒数が減少し中級部3年生でチームを作れない地域の現状を踏まえ、質、レベルの高いゲームを増やし選手を強化するとともに、高級部との連携を密にして朝高サッカーにつなげていこうという目的がある。

 今大会では、ボールをしっかりとつなぐ意識の高いチームが上位を占め、全体的にチームの組織化が進んでいた。また、朝鮮学校の大会ならではと言える、ボール際の激しさ、ボールへの寄せの速さが成果としてあげられる。

 2年連続で両大会を制した東京は、今年6年目を迎える週1回の学年別学区制の練習、選抜チームでの大会参加、合宿など、しっかりとした強化体系を築いた成果が表れていた。

 課題は、個人技にさらに磨きをかけていくことだ。1対1でボールを奪う、奪われないような根本的な部分を見直し、守備の原則、チャレンジの優先順位など、個人技術、戦術を徹底していかなければならない。また、最後まで諦めず戦う姿勢を維持していくことなども挙げられる。

 また、消化試合などで失点後に力をなくしズルズル終わるのではなく、最後まで点をとりに行くチーム、勝ちに行くチームが少なかった。これは、審判の笛が鳴っていないのに止まったり、倒れたらプレーを続けない姿勢に表れていた。

 ゴールキーパーからのビルドアップ、後半になると足が止まる活動量、前にスペースがあるにもかかわらずパスを探す選手が多く、仕掛ける選手が少なかったことも挙げられる。

 両大会とも、こじんまりとした感が見受けられた。全体のレベルアップ、そして突出した個が出ることにも期待したい。

 大会期間中の二日間、指導員会議を行い、学区制の活動の現状を話し合った。現場の指導と環境づくりの側面から意見交換を行った。

 会議後には交流会を開き、在日サッカー界発展のために、みんながひとつになって頑張っていこうと親睦を深めた。最後に、今大会のために、昨年シニアサッカー大会に参加した6チームから協力していただいたことに、心から感謝したい。【在日本朝鮮人蹴球協会】

【大会成績】

▼U−16大会
 @東京AA愛知B大阪A

▼U−14大会
 @東京A愛知B大阪

[朝鮮新報 2009.1.28]