関東サッカー1部リーグ開幕 FCコリアが始動、今年JFL昇格目指す |
2009年度から日本フットボールリーグ(JFL)への昇格を目指すことになったFCコリア(李清敬監督)が5日、関東サッカー1部リーグ初戦を迎えた。 FCコリアは同リーグの強豪、日立栃木ウーヴァスポーツクラブとの試合に挑み、0−2(前半0−1)で惜しくも敗れた。 ボール際の強さ見せる
「FCコリアのサッカーをアピールしよう」。李清敬監督は試合前、このように選手を奮い立たせた。FCコリアのサッカーとは、ボール際に厳しく、相手の嫌がるプレーを心がけるサッカーだ。 午後1時、FCコリアの新たな闘いが始まった。前半から1部リーグの洗礼をうけ、前線でボールがキープできない。金載東選手(30)らを中心にゲームを組み立てていくが、42分にミスから失点する。攻撃にリズムをつかみ出したのは、後半25分頃から。しかし、ロスタイムに混戦から押し込まれ、結局0−2で初戦を終えた。 試合後、チーム最高齢の申載南選手(35)は、「1部チームは寄せが早い。体力もあった」と表情を引き締めた。また、ディフェンスの要、盧英孝選手(29)は「攻守における課題があるなか、チームプレーに重点を置く必要がある。まずは失点を避けることが課題と言える」と語った。 日立栃木ウーヴァスポーツクラブの林容史主将は、「大学時代に活躍していた選手らを中心に警戒していたが、FCコリアはやはり球際で迫力があり、強かった。ディフェンス陣は粘り強く体を投げてゴールを守っていたから、簡単にゴールを割れなかった」と述べた。 一方、李清敬監督は「今日以上の実力を持つチームはない。次戦に向け、切り替えていこう」と話した。 「魂込める」と決意
FCコリアは、ベテラン選手が数人抜け、3月末に朝鮮大学校卒業生が新たに加わるなど、顔ぶれが一新した。そのため、1月のチーム始動時から練習試合などを積極的にこなしてきたが、チームとしての完成度は上昇中と言える。 FCコリアにとって、前期(4月5日〜5月17日)、後期(5月31日〜9月6日)の全14節のなかでも、序盤の節で勝ち点をどれだけ獲得できるかが大事なポイントになる。 一方、関東1部リーグで優勝すれば、全国地域リーグ決勝大会に出場することができ、JFL昇格をかけて争うことになる(一定条件により準優勝チーム出場の場合あり)。同大会での優勝、準優勝チームはJFLに自動昇格し、3位チームはJFL16位チームと入れ替え戦を行う。また、1部の7、8位チームは2部の1、2位チームと自動的に入れ替わるため、気の抜けない厳しい試合が続く。 FCコリアが年始に新主将として指名したゴールキーパーの李成珍選手(25)は正確なキックでチームを引っ張っている。「初戦を終え、FCコリアが関東1部でも十分に通じると感じた。関東1部というステージで、在日朝鮮人のチームとして、JFLを狙い続けることに、意義がある。魂のこもった試合で同胞に活力を与えていきたい」と語った。(李東浩記者) 【FCコリア関東1部リーグ日程】 ●前期 第1節 4月5日(日)13時〜 VS日立栃木ウーヴァスポーツクラブ(0−2) ●後期
第1節 5月31日(日)17時〜 VS日立栃木ウーヴァスポーツクラブ(朝鮮大学校グラウンド) [朝鮮新報 2009.4.8] |