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〈私たちの魂〉 金成勇選手(サッカー) 笑顔の似合う好青年

 体が大きく、笑顔の似合う好青年だ。

 朝鮮大学校を3月に卒業後、サッカーJ1の京都サンガF.C.に入団。4月4日、第4節(鹿島アントラーズ戦)の後半36分にJ1デビューを果たした。「緊張したけど、集中できた」と振り返る。

金成勇選手(写真提供=朝鮮大学校・全賢哲氏

 京都サンガは3月8日に開幕戦を迎えた。同試合のハーフタイムに、チーム新加入選手を発表。約1万7000人の観衆に熱い拍手で迎えられた。「横の選手に勝てば、試合に出られる。際立ったパフォーマンスを見せなければ」と自らを奮い立たせた。

 東京朝鮮中高級学校サッカー部では主将を務め、周囲の期待を背負って朝大体育学部へ。同大サッカー部の所属する関東2部リーグで、肉体、精神的なたくましさを身につけたことが、プロの道に進もうという自信につながった。

 186センチの恵まれた体格と身体能力の高さについては、「アボジ(父)とオモニ(母)に感謝したい」と笑う。

 「うまいサッカー」よりも「ひたむきにがんばっている姿」を見せて、在日同胞はもちろん、試合を見てくれている人たちに力を与えたいという。

 「ウリハッキョ(朝鮮学校)のなかで育ってきたから当たり前のこと。応援してくれる人たちの期待に応えてこそ、プロの世界に身をおく意味がある」

 幼いころから在日同胞の期待を背負いサッカーをすることに心意気を感じてきた。在日としての自分とプロとしての自分。背負うものの重さを感じつつ、目標に向かってまっすぐに突っ走る。

 「いつか、朝鮮代表として大きな舞台に立ちたい」

 大志を抱く22歳は、同胞社会から受けた大きな愛と期待に応えるため、練習でタップリ汗を流し、「その日」をめざす。(東)

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 今号から月に一度、同胞スポーツ選手を紹介します。

[朝鮮新報 2009.4.16]