朝大 1部昇格への戦い 関東大学2部リーグスタート |
全員攻撃、全員守備のサッカー 昨シーズンから関東大学2部リーグに昇格した朝鮮大学校サッカー部は、12チーム中5位という好成績を残した。今シーズン、1部リーグ昇格を目指す同部が今月12日、リーグ初戦を迎えた。「全員攻撃、全員守備のサッカー」で夢を実現させようと、選手たちは意気込んでいる。
第2節で初得点
朝大グラウンドで行われた日本体育大学(昨シーズン8位)とのリーグ第1節、朝大は後半18分にPKで失点し、惜敗した。開幕戦という独特な緊張感が支配するなか、朝大は序盤に安全でシンプルなプレーを心がけたが、両チームともに球際に強いスタイルのため、前半はにらみ合いの展開が続く。 それでも決定的なチャンスは2度あった。洪泰日選手の相手ゴールキーパーとの一対一、そして黄誠秀選手のヘディングシュートだ。 後半は日体大が得点後に守りに入り、朝大は攻めあぐねた。 それでも、「試合内容には満足している」と、朝大コーチ陣は収穫ある試合だったと語った。選手らは「PKでの失点が悔やまれる」と振り返った。 気持ちを切り替えて臨んだ桐蔭横浜大学(昨シーズン7位)との第2節(17日、駒沢第二球技場)は、小雨がぱらつくなかで行われた。 試合開始早々、朝大の勝利に向けた強い気持ちが攻撃陣による前線からの早いプレスに表れる。守備陣も固い守りを見せた。 前半20分、相手のクリアミスに素早く反応した黄誠秀選手がゴールネットを揺らし先制、朝大の今シーズン初ゴールとなった。 しかし、34分に右サイドでファウルをとられると、フリーキックをヘッドで決められ追いつかれた。 後半、両チームは攻守の切り替えを早め、好機を幾度となく演出するが、なかなか得点までは至らず、1−1のまま引き分けた。朝大は、シーズン初の勝ち点1を獲得した。 桐蔭大・小澤光主将は、「朝大の14番(卞栄将選手)を攻撃の起点と見て、どう防ぐか対策を話し合った。また、ディフェンス中央の2選手(安泰成主将、金聖基選手)は威圧感があった」と振り返った。 1分1敗で8位 畳み掛けていく必要がある−。朝大・崔勇海監督は、現在のチーム状況をこう分析する。とくに、試合終盤でのさらなる攻めが必要だと強調する。 チーム関係者は、1試合でも多く勝ち、1部リーグに昇格しようという共通した認識があるので、チームの雰囲気は上昇傾向にあると指摘する。 選手たちは「朝鮮大学校のサッカーを見せよう」という強い気概を共有しており、しっかりと寄せる、泥臭いサッカーを展開していきたいと語る。 昨年に比べると、スター選手がいない分、全員攻撃、全員守備の意識が強い。 昨年のレギュラー陣が数多く残っており、関東リーグ初参戦の昨シーズンとはうってかわり、試合の雰囲気にのまれることはなかった。良いゲームを見せるだけでなく、勝つ意識、勝ち点を取りにいくという意識が高まっている。 高いテクニックを誇る黄誠秀選手は、チームが苦しいときに引っ張っていける存在になりたい、そのためには、チームプレーに徹していきたいという。 まだまだ詰めが甘いと語る精神的支柱、安泰成主将は、「『今年こそ1部へ』という意識を部員全員が共有しているから、練習の雰囲気も良い。毎試合、勝ちを重ねていきたい」と話す。 前期第2節までを終えた朝大は1分1敗で12チーム中8位(18日現在)。チームは5月末までの前期戦で3〜4位圏内に入ることを目指している。(李東浩記者) 【朝大関東2部リーグ日程】 ●前期 [朝鮮新報 2009.4.22] |