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各地で百名山登山スタート 群馬、西東京など4座登る

 在日本朝鮮人登山協会(会長=金載英・群馬協会会長)の「日本百名山」登山(09年4月〜10年9月)がスタートした。

 百名山登山は、9月27、28日に行われる第15回在日同胞大登山大会(焼岳、上高地)と来年8月の在日本朝鮮人登山協会結成15周年に向けた企画。「みんなで登ろう百名山 成し遂げよう祖国統一」というスローガンのもと、「登山をこよなく愛し、健康増進と親睦、団結と同胞ネットワーク拡大」を目的に、各地域の登山協会、サークルなどがそれぞれの実情に合わせて制覇をめざしていく。

 登山時の条件として、地域の登山旗、統一旗を持参し、頂上で記念写真を撮ることが定められている。

 これまですでに、4座の成功が伝えられている(4月20日現在)。

 参加した同胞愛好家は、「登山協会の企画をいっせいに進められるのは総連組織があるからこそ。各地協会の活性化にもつながるだろう」と語った。(東)

黒檜山

 群馬同胞登山協会は4月14日、太陽節を記念し「日本百名山」登山の一環として、群馬・赤城山の最高峰、黒檜山(1828メートル)に挑戦した。金載英会長をはじめ7人が参加した。

 当日はあいにくの曇り空で残雪が残っていたため、急登の北口登山道コースを選択し、慎重に頂上をめざした。

 時々、膝まで積もる雪に足を取られるなど苦戦しながらも、数時間かけて無事山頂に到着。登山旗、統一旗を手に記念撮影をした。

 その後、駒ケ岳で昼食をとり女性たちが準備した山菜料理に舌鼓を打った参加者たちは、南登山口へと無事下山。温泉で疲労を癒した。

 群馬協会では今後も、百名山を一つずつ制覇していく予定だ。

 宋玉蓮さんはつぎのように感想を述べた。

 「雪と穴の多い黒檜山だったけど、みんなで助け合い楽しく登った。群馬はふだんから女性と男性の割合が半分ずつで、女性陣は山菜料理を振舞ったりする。とにかく登山には魅力が多く、団結力も生まれる。足腰を鍛えられるという点でも抜群のスポーツと言える。みんなが『ひとつの心で』というモットーで、ケガなく楽しめるよう細心の注意を払っている」【群馬同胞登山協会】

雲取山

西東京協会の同胞らは雲取山を登頂した

 西東京同胞登山会が4月18日から19日にかけ、東京都、埼玉県、山梨県にわたる東京都の最高峰、雲取山(2017メートル)で行われた。在日本朝鮮人西東京体育協会の李相運会長、西東京同胞登山協会の鄭在洙会長をはじめ地域同胞と、昨年5月に7大陸最高峰(セブン・サミット)登頂を海外同胞として初制覇した在日同胞登山家の鄭義哲さんらも含め14人が参加した。

 今回の登山は、1994年4月15日に結成された西東京協会結成15周年と「日本百名山」登山参加への一歩となった。

 標高530メートルの鴨沢に到着した一行は、標高差1500メートルの山道を歩き、七ツ石山を越え、山頂までの11キロを登った。

 山頂では、奥多摩、奥秩父ばかりか丹沢、そして南アルプスの山々を展望した後、登山旗、統一旗をもって記念撮影。残雪で凍った登山道を下り雲取山荘へと向かった。

 夜には鄭在洙会長の乾杯の音頭に合わせてビールで祝杯をあげ、太陽節を大きな喜びをもって迎えたことや、百名山登山などいろんな話題に花を咲かせ初日の疲れを癒した。

 2日目は午前5時に起床。日の出を見た一行は、アイゼンをつけて頂上を目指した。晴れ渡った空のもと、鳥や鹿を眺め、新緑の色と香など風景と情緒を楽しみながら登山をした。午後1時30分に下山、出発から22キロ、14時間30分の路程だった。

 下山後、宴会が行われた。今年84歳を迎える在日本朝鮮人登山協会の金英名誉会長は、「疲れたが、雲をつかんだように、とても爽快な登山だった」と感想を述べていた。

 また、蔡熹重さんは、「今後、東京同胞山友会や東京・中杉登山サークルの登山にも参加してみたい。あと、10年は山を楽しみたい」と語った。【中部分局】

祖母山、宮之浦岳

 九州同胞登山協会が登る予定である大分・宮崎の祖母山(1757メートル)と鹿児島の宮之浦岳(1935メートル)を兵庫同胞登山協会の崔種楽会長(在日本朝鮮人囲碁協会会長)が単独でいち早く登頂した。

 4月14日、祖母山はあいにくの雨だったが、崔会長は10時間の悪戦苦闘の末、登頂に成功。2日後の16日には宮之浦岳に挑んだ。

 崔会長は「天気も回復し、足取りも軽快だったが、山は険しくきつかった。しかし、楽しい登山だった」と語っていた。

[朝鮮新報 2009.4.28]